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大分の火山 鶴見岳・伽藍岳の噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げ

2022/07/08 08:00 ウェザーニュース

今日7月8日(金)5時10分、大分県にある火山、鶴見岳・伽藍岳の噴火警戒レベルが、レベル1(活火山であることに留意)からレベル2(火口周辺規制)に引き上げられました。鶴見岳・伽藍岳の噴火警戒レベル引き上げは初めてのことです。

伽藍岳では今日未明から火山性地震が多発していて、噴火警戒レベルを引き上げる基準に達した模様です。

伽藍岳では火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
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火山活動の状況及び予報警報事項

伽藍岳では、今日7月8日(金)2時頃から山体を震源とする火山性地震が多発しています。

伽藍岳では火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

▼対象市町村等
火口周辺警報:入山規制等
 大分県別府市 大分県由布市

防災上の警戒事項等

伽藍岳の火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

噴火時には、風下側で火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(高齢者等避難)】:警戒が必要な居住地域での高齢者等の要配慮者の避難、住民の避難の準備等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて高齢者等の要配慮者の避難の準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
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鶴見岳・伽藍岳(別府市・由布市)

伽藍岳は別府市の西、由布市に火口をもつ火山で、日頃から噴気活動が活発です。過去には西暦771年、867年に噴火の記録があります。1995年に泥火山を生成し泥を噴出しましたが、気象庁では噴火としては扱っていません。

また、伽藍岳のの南側に連なる別府市の鶴見岳では、2020年以降に山体付近の浅い所を震源とする地震が時々発生するなど、火山活動に若干の変化が認められています。

鶴見岳・伽藍岳については、2007年12月に気象庁の噴火予報が開始され、2016年7月に噴火警戒レベルが導入されましたが、今回は初のレベル引き上げとなります。噴火警戒レベル2では、伽藍岳火口付近の塚原温泉(由布市)は避難することになっており、今後避難指示などが出る可能性があります。
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