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★2月の天体イベント★ 月と惑星に注目!縁起の良い星を見るチャンスも

2022/02/02 19:51 ウェザーニュース

2月は夜が更けると春の星座が空に昇ってくるようになり、夜空からも季節の移り変わりを感じられるようになってきます。

日の入り後は木星、日の出前には13日(日)に最大光度を迎える金星や火星に注目です。見られたら縁起の良い星「カノープス」を見るのに良い時期でもあるので、晴れた日は天体観測をお楽しみください。

細い月が木星に接近

日の入り1時間後 西~南西の空(東京)
2月は日が沈んで空が暗くなってくると、西の低空に明るい木星の姿が見えるようになります。木星はマイナス2.0等と明るいので、日没後の西の低空で一番目立つ星を探してみてください。木星は日を追うごとに沈む時間が早くなってきます。

3日(木)には、新月を迎えたばかりの細い月が木星に接近します。日の入り1時間後の高度はわずか10度ほどのため、南西から西にかけて地平線近くまで見通せる場所から、月と木星の接近をお楽しみください。

▼3日(木)の沈む時間(東京)
木星 19:01頃
月  19:21頃
太陽 17:10頃

金星が最大光度

13日 日の出1時間前 南東の空(東京)
2月は日の出前の南東の空で、金星がたいへん明るく輝きます。金星は13日(日)に最大光度を迎え、マイナス4.9等まで明るさが増してきます。これは、1等星の100倍以上という明るさです。

この頃の金星はとても明るいため、昼間でも青空に佇む様子が見られるとのこと。晴れた日には、太陽を直接目に入れないように注意して、金星の姿を探してみてください。

また、金星の近くでは火星が輝き、地平線に近い低空には17日(木)に西方最大離角を迎える水星の姿もあります。

▼13日(日)の昇る時間(東京)
金星 3:58頃
火星 4:20頃
水星 5:06頃
太陽 6:30頃

月が金星と火星に接近

27日~28日 日の出1時間前 南東の空(東京)
27日(日)と28日(月)には、新月間近の細い月が火星と金星に接近します。細い月は27日(日)には火星の右側にありますが、28日(月)になると金星の下まで移動します。

少し早起きをして、南東の空が開けたところから月が金星と火星に接近する様子をお楽しみください。

▼昇る時間(東京)
・27日(日)
金星 3:42頃 火星 4:05頃 月 3:51頃 太陽 6:14頃
・28日(月)
金星 3:41頃 火星 4:04頃 月 4:45頃 太陽 6:13頃

カノープスを見るチャンス

2月のカノープスが南中する頃の星空
カノープスはマイナス0.7等と非常に明るい星で、シリウスのマイナス1.5等に次いで恒星としては全天で2番目に明るい星です。

北半球では、多くの星は地平線から昇ったあと、真南の方角で一番空の高い位置に昇ります(南中)。普段は見づらいカノープスですが、2月は夜更け前に南中するため、見られるチャンスです。

ただ、北の地域ではカノープスは地平線より上に昇らず、見ることができません。国立天文台によると見られる北限は、おおむね福島県北端付近とのことです。南に行くほどカノープスの南中高度は高くなり、見つけやすくなります。

おとなりの中国では、縁起のいい赤色の見た目とその見つけにくさから、カノープスを「南極老人星」や「寿星」と呼び、見ると長生きできるという言い伝えがあったと言われています。
カノープスの見つけ方
カノープスの見つけ方は2つあります。

■冬の大三角とシリウスから探す
オリオン座の「ベテルギウス」と、こいぬ座の「プロキオン」を結んだ線の中心付近から、おおいぬ座の「シリウス」に向けて線を引きます。シリウスまで引いた線を、さらに下に延ばしていくと、赤っぽく輝くカノープスがあります。
目印となる3つの星はどれも明るく分かりやすいため、肉眼でも行える方法でおすすめです。

■おおいぬ座のβ星・ζ星から探す
おおいぬ座のβ(ベータ)星・ζ(ゼータ)星を結んだ線を下に延ばしていくと、赤っぽく輝くカノープスがあります。
β星は2等級、ζ星は3等級のため、肉眼では見えづらいことも。双眼鏡があると安心です。

晴れた日は、カノープスの観測にチャレンジ!縁起が良いとされる星を探してみてください。

2月の満月、英語で”Snow Moon”

農事暦における満月の呼び方
2月の月は、17日(木)1時57分頃に満月の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前をつけていました。

2月は”Snow Moon(雪月)”です。2月は、「寒さが厳しく大地の多くが雪に覆われる季節」にちなんで名付けられています。

参考資料など

国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
『月刊星ナビ』アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/