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夏の肌ダメージが目立ってくる初秋に徹底するべき3つのシミ対策

2021/09/22 15:27 ウェザーニュース

秋は、カサカサしたりザラついたり、何かと肌の調子が悪化しがちです。特に、夏の強い紫外線によってできてしまったシミが気になる人も多いのではないでしょうか。真夏の間にはできていなくても、秋にシミが現れてくることも少なくないそうです。

皮膚科専門医に、今の時期に徹底したいシミケア法を教えていただきます。

秋の肌ダメージに注意

野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生は、「毎年この時期に、肌のトラブルを訴える患者さんが増える」と言います。過ごしやすい日々が続いていますが、実は肌にとってはそうでもないかもしれません。

「秋は、夏の紫外線や汗、高温多湿環境などによる肌へのダメージがまだ残っています。そこへ空気が乾燥して気温が低下しはじめるので、肌荒れなどトラブルが起こりやすいのです。特に今秋は、急に涼しくなったかと思えば暑さがぶり返したりしました。

コロナ禍のストレスも重なり、気づかぬうちに調子を崩している人も多いのではないでしょうか。肌のターンオーバーの乱れは、乾燥肌や肌荒れだけでなく、シミやシワにもつながりかねません。

特にシミは、日焼けをしてからできるまでにタイムラグがあり、今の時期に目立ちがちです。紫外線の刺激で肌の奥に生成されたメラニンが蓄積し、ターンオーバーの乱れなどで皮膚の中に残ってしまうのがシミです。それが目立ってくるのが、初秋頃からなのです。秋だからと油断して日焼け対策を怠っていると、更なるシミが発生する可能性もあるので要注意です」(野村先生)

この時期のシミ対策はどのようにすればよいのでしょうか。野村先生に徹底したい3つの対策を教えてもらいます。

(1)紫外線対策を秋仕様に

秋に気をつけたいシミケアに、野村先生はまず紫外線対策を挙げます。涼しくなったからといって、紫外線対策をサボったりしてはいないでしょうか。

「紫外線は、シミシワなどの皮膚老化や皮膚ガンなどの要因となる外的刺激の一つで、夏だけではなく1年中対策が必要です。新たなシミを発生させないためにも、秋も紫外線対策を徹底しましょう。ただし、秋の肌はとても疲れた状態にあるので、できるだけ負担にならないケア用品を選ぶのがポイントです。

夏に引き続き、SPF値やPA値が強めの日焼け止めを一年中使用することが基本です。ただし秋は肌が乾燥しやすいので、保湿をしっかり行った後に使用しましょう。

また、肌の敏感な人や肌の調子が悪いときは紫外線吸収剤を使ってないもの、比較的負担になりにくい紫外線散乱剤を使ったものを選ぶなどするとよいでしょう」(野村先生)

(2)ターンオーバーを促進する

「シミになってしまった部分や、肌の真皮層にある『隠れシミ』を肌の表面まで押し上げて、集中的にケアしていくことが重要です。そのためには、ターンオーバーの乱れを防ぎ、肌の新陳代謝を促進する必要があります。

ビタミンCや抗酸化作用、保湿効果のある製品でのスキンケアはもちろん、次に紹介する生活習慣の改善も忘れないようにしてください」(野村先生)

(3)体のなかからきれいになる

正常なターンオーバーはもちろん、肌の美しさを保つためには、“健康的な生活”を切り離すことはできないといいます。

「まず睡眠不足が肌の大敵です。よい化粧水やクリームなどを使っても、睡眠不足では肌のコンディションはなかなか改善しません。睡眠時間はきちんと確保しましょう。

肌は健康のバロメーターといわれるように、体の状態を反映するものです。規則正しい睡眠、食事、軽い運動、ストレスを溜めない生活に、肌を整える効果があるのは言うまでもありません。秋は美肌に役立つビタミンなどの豊富な野菜や果物が出回る時期です。旬を味わい楽しむことが健康につながります。ただし、食べ過ぎや食事の時間に気をつけてくださいね」(野村先生)

野村先生は「日頃の正しいケアが、肌のバリア機能を守り肌トラブルを予防する」と強調します。冬に向け肌にはますます厳しいシーズンとなるので、毎日のケアを見直して改善してみてください。
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