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激しい雨が同じ場所で続きやすい 西日本から東海は災害発生に厳重警戒

2021/08/18 08:12 ウェザーニュース

今日18日(水)も低気圧や前線に向かって、南から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、発達した雨雲が太平洋側の地域を中心にかかっています。

非常に激しい雨が同じようなところで降り続ける可能性があるため、道路冠水などが発生するおそれがあります。また、一連の大雨によりいつ土砂災害が発生してもおかしくない状況です。新たな被害の発生に厳重に警戒してください。
>>会員向け ピンポイント大雨影響予測

雨雲が発達 1時間に50mmの非常に激しい雨

九州北部から日本海沿岸にある前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になっています。前線の南側にあたる東海から九州にかけての太平洋側の地域を中心に雨が強まっています。

7時30分までの1時間に熊本県水俣市で50.0mmの非常に激しい雨を観測。そのほか、熊本県菊池市で33.0mm、広島県福山市でも29.5mmの雨が降りました。

愛知県や静岡県など東海地方にも発達した雨雲が見られ、広範囲に大雨警報や洪水警報、土砂災害警戒情報が発表されています。
>>最新の雨雲レーダー

同じような場所で激しい雨が続きやすい

このあとも、南からの暖かく湿った空気が流れ込みやすい状況が続きます。この影響を受けやすい九州や四国、近畿、東海、甲信などを中心に、1時間に50mm以上の非常に激しい雨が降る予想です。今日は雨が強まりやすいところにあまり変化がなく、同じところで激しい雨が続くおそれがあり、道路冠水の発生や一気に河川の水位が上がる危険性が高まります。

前線の南側では、湿った空気や風向などの条件が重なると「線状降水帯」と呼ばれる危険な雨雲の列が発生し、その場合は局地的に想定以上の大雨となる可能性があります。

先週11日(水)からの一連の大雨ですでに地盤の緩んでいる状態です。特に九州や中国地方、東海や甲信の山沿いでは、少しの雨でも土砂災害や洪水の発生するおそれがありますので、引き続き警戒を続けてください。また、これまでの一連の大雨で被害がなかった地域でも、新たな被害の発生に警戒が必要です。
>>線状降水帯発生状況·気象予報士解説〔有料〕

前線は週後半にかけ停滞 被害拡大に厳重警戒

新たに降ると予想される雨量
先週11日(水)頃から始まった一連の大雨は今週後半まで続き、特にリスクが高いのは明日19日(木)にかけてと予想されます。この先新たに降る雨の量は、西日本を中心に200mmを超え、四国の太平洋側など多いところでは300mm以上となる予想です。

大雨のピークを越えるとみられる20日(金)以降も、暖かく湿った空気の影響で西日本では雨が降りやすく、そのほかの地域も局地的な強雨や雷雨のおそれがあります。

すでに降り始めからの雨が多いところで1,000mmを超えるなど、各地で記録的な大雨となっています。今後の雨で新たな被害の発生や拡大が懸念されますので、いったん雨が止んだり、降り方が弱まったりしても油断は禁物です。

最新の気象情報や、自治体からの避難情報をこまめに確認し、逃げ遅れないよう危険な場所から避難するようにしてください。
>>27時間先までの雨雲レーダーをアプリで見る