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朝から非常に激しい雨 九州など新たな被害の発生や拡大に厳重警戒

2021/08/17 08:28 ウェザーニュース

九州では日付が変わった頃から、非常に激しい雨が断続的に降っています。今日17日(火)は暖かく湿った空気が流れ込むため、雨雲が非常に発達しやすくなっています。

これまでの記録的な大雨ですでに災害の発生しているところでも、激しい雨が降るため被害の拡大や、被害がなかった地域でも新たな災害発生に警戒が必要です。
>>最新の雨雲レーダー

九州では1時間に50mm以上の非常に激しい雨を観測

今日は九州の北側に前線が停滞し、前線上の低気圧が九州の北から日本海へ進む見込みです。この低気圧や前線に向かって、東シナ海から暖かく湿った空気が流れ込んでいます。このため、九州では大気の状態が非常に不安定となり、雨雲が発達している状況です。

7時50分までの1時間に長崎市にある脇岬では62.0mmの非常に激しい雨を観測。また、鹿児島県内でも早朝から活発な雨雲がかかり続け、鹿児島県枕崎市では5時50分までの1時間に67.0mmの非常に激しい雨が降りました。

この雨によって側溝から水があふれていたり、道路冠水が発生しているところがあります。
>>浸水被害リスク予測

線状降水帯が発生するおそれも

このあとも九州には発達した雨雲が流れ込みやすく、局地的に1時間に50mm以上の非常に激しい雨の降るおそれがあります。その他の地域でも特に湿った空気の影響を受けやすい、四国の太平洋側や中国地方の西部、東海や甲信などでも、大雨に警戒をしてください。

また、前線近傍や前線の南側では、湿った空気や風向などの条件が重なると「線状降水帯」と呼ばれる危険な雨雲の列が発生し、その場合は局地的に想定以上の大雨となる可能性があります。これまでの一連の大雨で被害がなかった地域でも、新たな被害の発生に警戒が必要です。
>>線状降水帯発生状況·気象予報士解説〔有料〕

前線は週後半にかけ停滞 被害拡大に厳重警戒

この先新たに予想される雨量 20日(金)朝まで
11日(水)頃から始まった今回の大雨は、1週間以上にわたる長期間に及び、今週後半にかけて続くおそれがあります。

20日(金)朝までに新たに降る雨の量は、西日本を中心に200mmを超え、九州や四国、東海の多いところでは300mm以上となる予想です。

すでに降り始めからの雨が多い所で1000mmを超えるなど、各地で記録的な大雨となり、地盤が緩んでいて依然として土砂災害が発生する危険性は高い状態が続いています。今後の雨の影響で新たな災害が発生し、被害が拡大するおそれがあります。急な斜面や増水した河川など危険な場所には決して近づかないでください。

最新の気象情報や、自治体からの避難情報をこまめに確認し、逃げ遅れないよう危険な場所から避難するようにしてください。「自分は大丈夫」という心理が働きやすくなるため、避難の際は周囲の人とも声を掛け合い、遠方に住む家族などにも避難を呼びかけるなども有効です。

>>この先の詳しい大雨による影響
>>27時間先までの雨雲レーダーをアプリで見る

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)富隈の住民さん