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九州など記録的な大雨 総雨量1000mm超のおそれ 災害発生に厳重警戒

2021/08/13 16:25 ウェザーニュース

雨雲レーダーの様子 8月11日(水)3時~13日(金)15時


西日本では8月11日(水)頃から秋雨前線が停滞し、断続的に強い雨が降り続いています。

特に湿った空気が流れ込みやすい、九州の東シナ海側や中国地方では発達した雨雲がかかり続け、記録的な雨量を観測しました。

大雨特別警報の発表や緊急安全確保が発令された市区町村もあり、すでに河川氾濫や浸水被害、土砂災害が発生しています。
>>最新の雨雲レーダー

過去に経験したことがない記録的な大雨に

雨雲のもととなる湿った空気が直接東シナ海から流れ込む、長崎県や熊本県などを中心に雨量がまとまり、観測史上1位の値を記録しています。

特に12日(木)に発達した雨雲がかかり続けた長崎県雲仙市の雲仙岳では、昨日から今朝にかけての24時間降水量が570mmを超えて、降り始めから13日(金)15時までの総降水量が800mmに近づく記録的な大雨となっています。

また、福岡県や熊本県、広島県では線状降水帯が発生するなど短時間に集中的に雨が降り、河川氾濫や浸水被害が発生しました。

<13日(金)15時までの総降水量>
 長崎県雲仙市 雲仙岳 788.5mm
 長崎県島原市 島原  576.0mm
 長崎県長崎市 長浦岳 563.5mm
 福岡県大牟田市 大牟田 551.0mm
 熊本県天草市 本渡 542.0mm
 長崎県南島原市 口之津 531.5mm
>>浸水被害リスク予測〔無料〕

多いところで総雨量は1000mmを超えるおそれ

17日(火)午前中までの予想積算降水量
まだこの大雨の終わりは見えておらず、来週中頃まで続くと予想されています。

一時的に雨が落ち着くタイミングがあるものの、西日本では断続的に激しい雨が降る予想です。特に九州北部では17日(火)午前中まででも広く300mm以上の雨が降るとみられ、そのあとも数日にわたり雨が続きます。

この時間までに降った雨の量と合わせると、局地的には1000mmを超えるところがあり、これまでに経験したことのない記録的な大雨となる予想です。

大規模な土砂災害の発生や、新たな河川氾濫、広域での浸水被害の発生などに、厳重に警戒してください。
>>詳しい大雨による影響と予想降水量〔会員メニュー〕

命を守る行動を

これほどの雨が降ると「想定外」の事態が起こりうる状況です。

最新の気象情報や、自治体からの避難情報をこまめに確認し、逃げ遅れる前に危険な場所から避難するようにしてください。自分は大丈夫と過信せず躊躇せず、近所の方とも声を掛け合って避難するようにしてください。

少しでも危険を感じた場合は躊躇せず、周囲の状況を確認して、できるだけ命が助かる可能性が高い行動を取ってください。
>>避難情報や27時間先までの雨雲レーダーをアプリで見る