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広島など中国地方でも非常に激しい雨のおそれ 大雨災害に警戒のエリアは拡大

2021/08/13 07:49 ウェザーニュース

今日13日(金)も秋雨前線の活動が非常に活発になっています。すでに大雨で被害が出ている九州に加え、中国・四国でも雨が強まってきました。

特に広島など中国地方では昼頃にかけて非常に激しい雨の降るおそれがあり警戒が必要です。
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昼頃にかけて広島など中国で非常に激しい雨のおそれ

九州では雨の激しいエリアがこれまでの長崎県などから少し南下し、熊本県が中心になっています。また、中国・四国にも発達した雨雲が広がり、雨が強まってきました。

解析雨量では熊本県八代市付近で7時までの1時間に120mm以上の雨が降ったとして、記録的短時間大雨情報を発表しました。そのほか、7時30分までの1時間では、熊本県甲佐町で39.0mm、広島県安芸高田市・美土里で38.5mmの激しい雨を観測しています。

広島県周辺では、豊後水道を吹き抜ける湿った南風の影響で雨雲が特に発達しやすく、昼頃にかけては1時間に50mmを超えるような非常に激しい雨の降るおそれがあります。7時45分に広島市安佐北区や安芸高田市などに土砂災害警戒情報が発表され、すでに土砂災害の危険度が高まりつつありますので、災害の発生に警戒が必要です。
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来週にかけ長引く 豪雨災害に厳重警戒

16日(月)夜までの予想積算雨量
週末から週明けにかけても活発な前線が日本付近に停滞するため、大雨が続く見込みです。16日(月)夜までに九州や中国・四国、東海の山沿いなど広範囲で300mm以上、局地的には500mm以上の雨が予想され、降り始めからの総雨量は多いところで1000mmを超えるおそれがあります。

また、湿った空気や風向などの条件が重なると「線状降水帯」と呼ばれる危険な雨雲の列が発生することがあり、局地的に予想を上回るような大雨となるおそれもあります。
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観測史上1位の72時間雨量と予想雨量の比較
この図は、各アメダス地点の観測史上1位の72時間雨量記録と、13日(金)9時〜16日(月)9時の72時間予想雨量を比較したものです。各地点の1位の値を100%として、予想雨量が何%に相当するかを示しているため、赤色の100%以上となっている地点は観測史上1位の雨量を超える予想だと読み取ることが出来ます。

九州や中国地方、東海、北陸などで、観測史上1位と同等程度かそれ以上の大雨が予測されています。

各地で想定されている治水、治山などの対策の限界を超えてくる可能性があるため、いわゆる「西日本豪雨」などのような大規模な災害が複数の地域で発生してもおかしくないと考えられます。

最新の気象情報や、自治体からの避難情報を小まめに確認し、逃げ遅れる前に危険な場所から避難が出来るように心構えを高めるようにしてください。「自分は大丈夫」という心理が働きやすくなるため、避難の際は周囲の人とも声を掛け合い、遠方に住む家族などにも避難を呼びかけるなども有効です。また、避難の際に新型コロナ対策用品もまとめておくと良さそうです。

このほか、電車の運休や道路の通行止めなど、交通機関に大きな影響の出るおそれもあります。社会的な影響が大きくなる懸念があるため、様々な影響を想定しておいてください。
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