台風10号の影響で関東沿岸部は局地的に強い雨が続く
2021/08/08 16:42 ウェザーニュース
台風10号(ミリネ)は、8日(日)15時現在、千葉県銚子市の南東約130kmの海上を北東に進んでいます。千葉県から茨城県にかけて台風の強風域に入っており、銚子市では15時33分に最大瞬間風速22.7m/sを観測しました。
▼台風10号 8月8日(日)15時
存在地域 銚子市の南東約130km
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 北東 25 km/h
中心気圧 980 hPa
最大風速 23 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 35 m/s
雨は峠越えるもしばらくは土砂災害などに注意
東京都心など関東の大部分は雨が止んでいるものの、千葉県や茨城県の沿岸部には依然として活発な雨雲がかかっています。16時30分までの1時間には茨城県鹿嶋市で15.0mm、千葉県東庄町で14.5mmのやや強い雨を観測しました。
この後は台風が遠ざかるに従って、雨が弱まってくる見込みです。ただ、千葉県内を中心に総雨量が200mmを超えている所が多く、土砂災害の危険性の高い状況が続いています。引き続き急な斜面や増水した川、水路には近づかないようにしてください。
波も高く沿岸部に波浪警報
台風の接近に伴い、海上は波が高くなっています。10時現在、台風の中心に比較的近い、茨城県南部、千葉県北東部と南部、東京都伊豆諸島、に波浪警報が発表中です。
警報が出ている沿岸部では3~4mの高波が押し寄せる予想となっています。台風の雨雲が離れて天気が回復した後も、高波は継続しますので、今日の午後も出来るだけ海には近づかないようにしてください。
台風9号は今夜遅くに九州上陸のおそれ
台風9号(ルピート)は、8日(日)3時現在、東シナ海を北東に進んでいます。台風はこの後、やや勢力を強めながら北東に進んで九州に接近し、今夜遅くには上陸するおそれがあります。
▼台風9号 8月8日(日)3時
存在地域 与那国島の北約170km
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 東北東 35 km/h
中心気圧 994 hPa
最大風速 20 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 30 m/s
九州では午後以降、次第に風雨強まる
九州では今日の午後以降、台風の北側に広がる活発な雨雲がかかり、雨が強まる見込みです。台風が近づく夜にかけて激しい雨の範囲は九州の全域から四国や中国の一部にまで拡大します。
沿岸部では風も強まり大荒れとなりますので、雨や風に対する備えは今日の出来るだけ早い時間までに済ませるようにしてください。
夜間帯が雨、風のピークとなりますので、暗くなってからは避難のためなどの移動が危険になります。避難を行う場合は明るいうちに完了出来るように進めることが必要です。
温帯低気圧に変わった後もさらに発達
台風9号は明日9日(月)には日本海に抜けて温帯低気圧に変わる見込みです。大陸から流れ込む寒気と、台風が南から運んできた暖気の温度差が大きいため、温帯低気圧に変わったあとも発達を続けると見られます。
台風の時よりも風の強い範囲はむしろ広がり、全国の広い範囲で荒天となるおそれがあります。特に10日(火)にかけて低気圧が近づく北日本では外出が危険になるような暴風雨になってもおかしくありません。
日本海に進んだ後の進路には不確実性がありますので、台風から温帯低気圧に変わっても決して油断をせず、最新の情報を確認してください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風10号の名前「ミリネ(Mirinae / 미리내)」は韓国が提案した名称で、「天の川」のことをさす言葉からとられています。