台風5号は今日中に温帯低気圧へ
本州から離れて通過
2021/06/27 09:46 ウェザーニュース
6月27日(日)9時現在、台風5号(チャンパー)は小笠原諸島の北の海上を北北東に進んでいます。小笠原諸島は台風の強風域から抜けました。
台風は次第に性質を温帯低気圧に変えながら北上を続け、本州からは離れた所を通る見込みです。
▼台風5号 6月27日(日)9時
存在地域 父島の北約320km
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 北北東 30 km/h
中心気圧 994 hPa
最大風速 23 m/s
最大瞬間風速 35 m/s
台風の中心付近に発達した雲なし
衛星画像 NICT ひまわりリアルタイムWeb
衛星画像を見ると、台風の中心の循環がある付近に発達した雲はなく、南東側に離れた所に活発な雲が存在しています。小笠原諸島では明日27日(日)朝にかけて、一時的に風雨が強まる可能性があります。
台風は海水温の低下や熱容量の低下、鉛直シアーの増大などの影響で勢力を落としています。この先も徐々に勢力を落とす予想です。
台風は太平洋高気圧の縁に沿って北上してきましたが、この先は偏西風に乗って速度を上げながら北東に進む予想です。
予報円が小さいことは、勢力の強弱ではなく、予測の信頼性が高くなっていることを示しています。
伊豆諸島や関東沿岸部で一時的に強い雨
27日(日)午後の雨の予想
台風の北上に伴って、梅雨前線も午後にかけて北上する予想となっています。前線の活動は活発になっていますので、伊豆諸島や関東、東海の太平洋沿岸などは一時的に雨の強まることがある見込みです。
また、伊豆諸島や小笠原諸島などは波やうねりの高まることがありますので、注意が必要です。
今年6月発生の台風は2つめ
台風が発生するのは今月12日(土)に発生した台風4号以来10日ぶりで、今年6月では2つめの台風発生です。
6月の台風発生数の平年値は1.7個ですので、複数個の台風が発生すること自体は珍しくはありません。この時期の台風は仮に日本に近づかなかったとしても、暖かく湿った空気が梅雨前線を刺激し、日本にも大雨をもたらすことがあるため油断はできません。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風5号の名前「チャンパー(Champi)」はラオスが提案した名称で、由来は「赤いジャスミン」の花です。