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九州で土砂災害の危険性高まる 明日にかけて断続的な大雨警戒

2021/05/20 10:36 ウェザーニュース

梅雨前線の北上に伴って西日本では雨が強まり、九州では土砂災害の危険性が高まってきました。線状降水帯が形成されて局地的に非常に激しい雨のおそれもあり、警戒が必要です。
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土砂災害の危険度高まり避難指示も

土砂災害危険度マップ
今日20日(木)は梅雨前線が西から北上し、前線の南側に広がる非常に暖かく湿った空気が日本付近に流れ込みやすくなっています。

特に鹿児島県から熊本県にかけては活発な雨雲が断続的に通過し、10時20分までの1時間に熊本県山江村では52.0mmの非常に激しい雨を観測しました。降りはじめからの雨量は10時20分までに熊本県水俣市で158.0mm、鹿児島県阿久根市で125.0mmなどすでに100mmを大きく上回っています。

断続的な激しい雨によって土砂災害の危険度が高まっている所があり、10時20分時点で鹿児島県と熊本県の一部には土砂災害警戒情報が発表中です。一部の自治体では今日20日から施行された災害対策基本法に基づく避難情報で、警戒レベル4に当たる避難指示が出されています。
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線状降水帯形成で非常に激しい雨のおそれ

午後にかけて前線の南側を吹く南西の風が、九州に湿った空気を次々に送り込みます。過去に大雨災害を引き起こしたのと同等の湿った空気で、大気の状態が不安定になり雨雲が発達しやすい状況です。

風の流れによっては線状降水帯が形成されて、局地的に1時間に60〜80mmの非常に激しい雨ないしはそれ以上の猛烈な雨となるおそれがあります。

大規模な冠水や河川の増水、氾濫、土砂災害などの危険性が高まりますので、厳重な警戒が必要です。避難をする場合はできるだけ雨が強まる前に済ませるようにしてください。雨が激しくなったら川や崖の様子を見にいくのは大変危険ですので避けてください。
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明日にかけて大雨が続く

22日(土)朝までの予想積算雨量
明日21日(金)は低気圧が日本海をゆっくりと進み、前線は東日本から西日本の太平洋側にかけて伸びる見込みです。

暖かく湿った空気は東日本の上空まで広がり、地形の影響を受けやすい岐阜県から静岡県、長野県にかけての山沿いでも局地的に雨が強まります。22日(土)朝までに予想される雨量は多い所で200mm以上の予想です。

降りはじめからの総雨量は九州や四国、紀伊半島の南部、東海地方の山沿いで300mm前後に達するおそれがあります。西日本に加えて、東海地方を中心とした東日本でも大雨による災害に警戒が必要です。
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