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鹿児島・桜島で未明に噴火 噴煙は高度5000mに達する

2021/03/27 09:29 ウェザーニュース

今日27日(土)未明の2時36分頃、鹿児島県の桜島が噴火しました。噴煙は海抜5000m(火口上4000m)まで達しています。これだけ高くまで噴煙が到達したのは、去年8月9日以来です。

夜が明けた後も山頂付近からは継続的に火山灰が放出されており、北に少し離れた霧島市で7時すぎに撮影された写真でも、噴煙の様子が確認出来ます。

火山灰は北北西に広がる

気象衛星可視画像
気象衛星ひまわり8号の可視画像では、桜島から北北西方向にうっすらと伸びる火山灰が見られ、先端部分は鹿児島県と熊本県の県境付近まで到達しています。噴煙の量はやや多量と極端に多い訳ではなく、ウェザーニュース会員からの報告によると、地上ではほとんど火山灰が見られていません。

今日は地上から上空4000m付近までは南よりの風が吹いているため、今回と同程度の噴火が発生した場合は、姶良市や霧島市など北側のエリアに火山灰が拡散する見込みです。

火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続

桜島では2016年から噴火警戒レベル3(入山規制)が継続して発表されています。

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
» 桜島の火山情報

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
アオゲラさん
気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構