24時間以内に台風発生へ
15号と同様に南シナ海を西に進み日本に影響なし
2020/10/11 16:43 ウェザーニュース
10月11日(日)15時現在、南シナ海で熱帯低気圧が発生。気象庁はこの熱帯低気圧について、24時間以内に台風に発達する見込みと情報を発表しました。
台風15号と同じように南シナ海を西進し、中国華南~ベトナムに上陸する見通しです。日本への影響はありません。
次に台風ができると「台風16号」と呼ばれることになります。
▼熱帯低気圧 10月11日(日)15時
存在地域 南シナ海
移動 西 10 km/h
中心気圧 1002 hPa
最大風速 15 m/s
最大瞬間風速 23 m/s
海水温高く発達続ける予想
今後はあまり発達せずに北寄りに進み、四国沖で熱帯低気圧に変わる見込みです。台風としての影響は少ないものの、熱帯低気圧に変わった後に前線を刺激して23日〜24日は太平洋側を中心に雨風が強まるおそれがあります。
随時、最新の情報をご確認ください。
進路はまだ正確に予想しきれず
(参考)世界各国の予測
この熱帯低気圧は西よりに進むと予想されていますが、予報円が非常に大きいことから読み取れるように、進路の不確実性が高い状況です。(※予報円の大きさは台風の強さや大きさではなく、進路の不確実性を示します)
ヨーロッパやアメリカなど世界各地の気象機関が計算したシミュレーション結果で今後の位置を比較すると、沖縄の南を西進するものから、本州の南を東進するものまで、熱帯低気圧のとりうる進路には大きな幅があることがわかります。どのような進路をとるかは高気圧の勢力や、上空のジェット気流の位置次第で、予測の誤差が非常に大きいと言えます。
進路次第で各地への影響が大きく変わります。進路予報は日が経つごとに精度が良くなるため、随時最新の情報を確認するようにしてください。
週後半、太平洋側で大雨のおそれ
台風12号は顕著な発達は予想されていないものの、本州の南に停滞している秋雨前線の活動を活発化させたり、温帯低気圧の性質に変化して本州に接近する可能性があります。
21日(月)午後の段階で、最も雨の量が多くなりそうなのは紀伊半島周辺で、24日(木)夜にかけての48時間で300mmを超える大雨が予想されます。関東でも前線に近い房総半島を中心に雨が強まり、多い所では200mm以上の大雨となる見込みです。
西から近づく上空の気圧の谷との関係性などによって、今後の勢力や進路が変わってくるため、随時最新の予報を確認するようにしてください。ウェザーニュースでは引き続き影響を監視し、随時情報をお伝えします。
次に台風ができると「台風16号」今月3つ目
平年の台風発生数
次に台風が発生すると「台風16号」と呼ばれることになります。南シナ海では昨日10日(土)に台風15号は発生したばかりで、次に台風ができると今月3つ目となります。
今年は7月までに発生した台風が合計2個ととても少なかったものの、8月は7個、9月は4個の台風が発生し、10月も3つになると平年に近い発生数です。
例年、10月は台風の発生数は少なくなるものの、強い勢力のまま本州方面に近づくことがあり、油断が出来ません。台風による大雨や暴風への備えを今一度ご確認ください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風13号の名前「クジラ(Kujira)」は日本が提案した名称で、星座の「くじら座」からとられています。