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広島は今夜以降、過去の豪雨パターンに類似 「バックビルディング型」線状降水帯発生のおそれ

2020/07/09 12:09 ウェザーニュース

今夜から明日10日(金)にかけて、広島市周辺で激しい雨の続くおそれが出てきました。早めの警戒が必要です。
一旦、南下していた梅雨前線は今夜以降、日本海まで北上する見込みです。前線に向かって吹き込む南からの湿った空気の流入が強まり、特に広島県西部から山口県東部にかけては、豊後水道を通ってより強く流れ込みます。

「バックビルディング型」の線状降水帯が形成されやすいパターンで、最悪のシナリオでは、今夜から明日夜にかけての24時間で最大300mmの大雨になるおそれがあります。

広島では2014年に大規模土砂災害

バックビルディング現象とは、ある場所で積乱雲が発生し続け、上空の風に流されて積乱雲が線状に連なり、同じ場所で強い雨を降らせる現象です。

広島県内では近年にも、「平成30年7月豪雨」や2014年の「平成26年8月豪雨(広島土砂災害)」で大きな被害が出ています。
» 最新の雨雲レーダー

バックビルディング現象とは

今夜から明日10日(金)にかけては
・日本海側に停滞する前線に向かって湿った南風が吹き、豊後水道を抜けた先の広島県と山口県の県境付近の丘陵部で積乱雲が発生
・上空1500m付近を南西風が吹き、発生した積乱雲をさらに発達させながら北東方向へ運ぶ
という点が、「平成26年8月豪雨」に類似しています。

災害発生に至るかどうかはまだ不確実性が伴うものの、十分な警戒が必要と考えられます。雨が降り出す時間は暗く迅速な避難は難しい時間帯ですので、自治体の避難情報をこまめに確認し、斜面から遠く高い階で過ごすなど可能な限りの対策を講じてください。
» 線状降水帯解析 専門家解説

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
秀輝さん