来春の花粉飛散量の傾向
全国平均で平年比85%予想
2020年のスギ・ヒノキの花粉飛散量は、東北日本海側を中心に平年を上回る地域があるものの、全国的に平年を下回る予想です。全国平均では平年の85%程度になるとみています。
また、2019年の花粉飛散量と比べても、北海道と東北北部、東北南部日本海側を除いたほとんどの地域で少なくなる予想で、2019年の半分以下の飛散量になる地域もあります。
ただ、総飛散量が少なくても、一時的、局地的に大量の花粉が飛散することがあるため、油断せずにシーズン前からしっかりと対策を行ってください。
ただ、総飛散量が少なくても、一時的、局地的に大量の花粉が飛散することがあるため、油断せずにシーズン前からしっかりと対策を行ってください。
飛散量の決め手は
“夏の天候”と“表年/裏年の傾向”
長かった梅雨と8月後半の天候不良
雄花は夏に作られ、晴れて暑い夏になるほど多くなる傾向があります。
2019年7月は梅雨前線が本州の南岸に停滞し、各地で梅雨明けが平年よりも遅くなりました。
また、8月は前半に晴れて厳しい暑さになった一方で、後半は前線や台風の影響で西日本を中心に曇りや雨の日が多くなりました。
その結果、夏の日照時間は西・東日本を中心に平年を下回り、雄花の生長にはやや不向きであったと考えられます。
前線の影響を受けにくかった北日本では、東北日本海側を中心によく晴れて暑くなり、雄花の生長に適した天候条件となりました。
2019年7月は梅雨前線が本州の南岸に停滞し、各地で梅雨明けが平年よりも遅くなりました。
また、8月は前半に晴れて厳しい暑さになった一方で、後半は前線や台風の影響で西日本を中心に曇りや雨の日が多くなりました。
その結果、夏の日照時間は西・東日本を中心に平年を下回り、雄花の生長にはやや不向きであったと考えられます。
前線の影響を受けにくかった北日本では、東北日本海側を中心によく晴れて暑くなり、雄花の生長に適した天候条件となりました。
中部以西では花粉の飛散量が少ない“裏年”に
花粉の飛散量は隔年で増減し、例えば、花粉が減少する“裏年”の翌年は、飛散量が増加する“表年”となる傾向があります。ただし、夏の天候の影響で“表年”“裏年”の区別が不明確になる年もあります。
2019年は、中部以西のエリアで花粉が多く飛散しました。これらのエリアではその反動で2020年の飛散量は前年より少なくなると予想しています。
※飛散量:花粉観測機「ポールンロボ」が観測した花粉の都道府県別の平均を示す
※北海道はシラカバ花粉の飛散量。沖縄県は目立った花粉の飛散がないため除く
2019年は、中部以西のエリアで花粉が多く飛散しました。これらのエリアではその反動で2020年の飛散量は前年より少なくなると予想しています。
※飛散量:花粉観測機「ポールンロボ」が観測した花粉の都道府県別の平均を示す
※北海道はシラカバ花粉の飛散量。沖縄県は目立った花粉の飛散がないため除く
今後、雄花調査を実施予定
ウェザーニュースでは、ウェザーニュース会員の皆さんとスギの雄花調査を実施。頂いた報告をもとに12月頃に改めて第2回飛散予想を発表する予定です。