今年、セミ鳴いていますか?
2017/07/05 12:27 ウェザーニュース
梅雨も後半戦に突入していますが、もう7月。セミが鳴いても良い頃です。
今年、セミの声を聞きましたか?
ウェザーニュースでは、2日(日)に全国でセミが鳴いているかどうか調査を実施。結果をみると、昨年との違いが見えてきました。
昨年よりも少ない
左:2016年/右:2017年
「セミ、鳴いてる?」の質問に対して、「まだ…/すこし/大合唱」の選択肢から回答していただきました。
昨年の同時期にも同じ調査を実施していますが、昨年の結果と比べると、今年は全国的に「まだ…」の回答数が30ポイント近く多くなっています。
エリア毎に見ると、どのエリアでも鳴き始めてはいるようですが、昨年と比べてその割合は非常に少ない状況。沖縄でも「大合唱」の割合は昨年の半数となりました。
都道府県ごとにみると…
沖縄以外は「まだ」
上のマップは、都道府県別に、最も多かった回答別に色分けしたものです。
昨年は西日本で鳴き始めている割合が多かったのですが、今年は沖縄を除くエリアで、まだまだとなりました。
これらの結果を見ると、今年はセミの声が少ないことが明らかです。
昨年との違いは “梅雨前線の位置”が原因!
左は5日間平均気温(気象庁HPより)/右:天気図
昨年と今年でこの違いが生まれたのは、「梅雨前線の位置」だと考えられます。
梅雨前線の南には夏の暑い空気が控えています。太平洋高気圧の勢力が強まるとともに梅雨前線が押し上げられて、やがて日本各地に夏がやってくるのです。
今回の調査日から前数日の気温と天気図を比較してみると、昨年は一時的にではあるものの、調査日数日前は梅雨前線が北上して夏の暑い空気が流れ込み、西日本や東日本を中心に平年よりも気温が高くなりました。
しかし、今年の調査日よりも数日前は太平洋高気圧の勢力が強まらず、梅雨前線はあまり北上していません。つまり、暖かい夏の空気の流れ込みが弱く、平年並みの気温となったところが多かったのです。
『最低気温が25℃を超えると、
3割以上の方が大合唱を聞く』
ウェザーニュースでは、この調査をここ数年実施しています。
その結果から「調査前一週間の範囲で、最低気温が25℃以上(つまり熱帯夜!)となると、30%以上の方が大合唱を聞くようになる」という結果が出ています。
今年の調査日前数日は梅雨前線があまり北上せず、夏の暑い空気の流れ込みが弱かったために、最低気温があまり高くなりませんでした。このため、昨年と比べるとセミの鳴き声を聞いた割合が少なかったと考えられます。
今後は段々とセミの鳴き声が聞こえそう!
とはいえ、ここ数日はセミの鳴き声を聞いたというリポートも多く、気象台の観測発表もされているところがあります。
今後、梅雨前線は南北に動きながら、少しずつ北上。これに伴って夏の暑い空気に覆われる日が多くなって、セミの活動は活発になる見込みです。ミ〜ンミン、シャーシャーと大合唱となる日もそう遠くなさそうです。