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時速100キロで落ちてくる
雹(ヒョウ)の危険性

2017/07/18 20:34 ウェザーニュース

春や秋に多いといわれているヒョウやアラレ。しかし、近年では夏でも度々観測されます。1年を通していつでも降る可能性があり、予測しにくいところが非常に厄介といえます。

さらに、ヒョウに関してはゴルフボールやミカンほどの大きさとなって上空から降ることがあり、深刻な被害につながることも。

2017年7月18日の雹の様子


そこで今回は、ヒョウの危険性や身を守るために知っておくべきことをご紹介します。

霰(アラレ)・雹(ヒョウ)とは?

ヒョウやアラレというのは、積乱雲の中で作られます。最初は小さな氷の結晶ですが、雲の中にある細かい水の粒が付着すると氷の結晶は少しずつ成長します。重くなった氷の結晶は、地上へ落ちようとするのですが、雲の中には上昇気流が発生しているため、再び上へと戻されます。この上下運動を繰り返していると、氷の結晶はドンドン大きくなり、ヒョウやアラレとなるのです。

「そういえば、ヒョウとアラレってよく似てるけど、何が違うの?」

ヒョウとアラレの違いは、ずばり大きさにあります。一般的に直径が5mm未満のものがアラレ、5mm以上のものをヒョウと呼んでいます。アラレのほうが小さいんですね。

時速100キロ以上にも!

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雹の大きさと落下速度の関係
小さな氷の結晶から、氷の塊と化したヒョウやアラレ。小さいアラレならまだしも、ヒョウの場合、大きさによっては車が破損したり、大きな怪我につながることもあります。

上の図は大きさごとに変わるのヒョウの落下速度を表したものです。
直径50mmともなると、落下速度はなんと100キロ超え!

これは、建物の10階くらいからゴルフボール落とした時と同じくらいの強さになります。自分の頭に当たったらと考えると・・・結構恐いですよね。

ヒョウによる実際の被害

2000年5月24日、茨城県や千葉県ではヒョウによる被害が相次いで発生しました。農作物や建物への影響も深刻でしたが、なにより降雹による打撲や割れたガラスでケガをする人が多く、負傷者は約160人にも及んだといいます。
では、降雹被害を防ぐためにはどのようなことが必要なのでしょうか。

降雹の前兆をとらえる

降雹被害にあわないためには、ヒョウが降る前兆を知っておくことが重要です。
あたりが急に暗くなる、雷が頻繁に鳴りだすなどの異変を感じたら要注意。
屋外にいる場合は、カバンなどで頭部を守りながら、迅速に建物の中に避難をしてください。
また、様子を見に行くなどむやみに外へ出るとケガをする可能性がありますので、落ち着くまでは屋内での避難を続けるようにしてください。

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