雪崩の落下スピードは時速200kmにも!?
表層雪崩は、新たに降り積もった新雪部分が、古い積雪の上面を滑り落ちる現象です。気温が下がって雪が大量に降った際に発生しやすく、特に1~2月は警戒が必要です。表層雪崩の流下スピードは、新幹線並みの時速100~200kmとされています。
全層雪崩の流下スピードは、自動車並みの時速40~80kmとされています。速度差の関係から、表層雪崩のほうが全層雪崩より遠くまで流れる傾向があり、発生点から2km以上先まで到達した例もあります。
雪崩はいつ、どういう時に発生する?
気象条件では、表層雪崩の場合は急な寒気の襲来で降雪が続き、積雪が急に増えた際に発生の可能性が高まります。
具体的には、0℃以下の気温が続いて吹雪や強風が伴い、特に1m程度以上の古い積雪の上に30cm程度以上の新雪が積もった場合が、表層雪崩の発生しやすい状況とされています。
全層雪崩は気温が上昇する春先やフェーン現象の際、暖気によって積雪が溶けて深さが急に減少した際に発生しやすく、雨が降った後も発生の可能性が高まります。
植生条件では、低木や灌木(かんぼく)、土がむき出しの箇所(裸地)や草地などまばらな植生の斜面で雪崩発生の危険が高まります。特にササや草に覆われた斜面は滑りやすいため、裸地より雪崩の危険性が高いとされています。
そのほかにも地震、銃声などの振動が加わった場合や、後述する雪庇(せっぴ)や樹木の冠雪が落ちて積雪量が増えた際にも、雪崩発生の危険性が高まります。
命を守る3つの雪崩対策
(1)前兆を知る
雪崩の前兆現象として、雪面にクラック(雪割れ)や雪シワ、雪庇が生じていること、斜面をスノーボール(雪玉)がころころ落ちてくることなどが挙げられます。
雪面に亀裂が生じている場合は、積雪が移動しはじめているので、注意してください。積雪層内での雪の移動量が大きい場合に発生することがある雪シワの現象も、見かけたら気をつけましょう。
雪崩の前兆の一つであるスノーボールは、雪庇やクラックの一部が崩落してできたものです。
これらの前兆を確認したら、雪に衝撃を加えないように注意して、すぐにその場から離れてください。最寄りの市町村役場や警察署、消防署へすぐに通報することも心がけましょう。
(2)自分が流されたら横に流れの端へ逃げる
仲間がいれば巻き込まれないように発生を知らせ、自分の体から荷物を外してください。
(3)雪に埋まってしまったら大声で助けを呼び呼吸を確保
他の人が流されている場面に遭遇したら
雪崩が止まったら見張りを置いたうえで、遭難点と消失点にポールや木などを立てて目印としてください。救助活動は無理をせず、関係機関への通報を優先してください。
在住者はもちろん旅行などで豪雪地帯を訪れる際も、市町村が作成、配布するハザードマップによって地域の危険箇所を把握し、「なだれ注意報」などの気象情報が出ていないかをチェックすることも心がけましょう。
積雪レーダー積雪レーダー
全国のスキー場の天気・滑走状況
お天気ニュース記事をアプリで見るお天気ニュース記事一覧
参考資料
新潟県土木部砂防課「雪崩対応安全ガイドブック」、同「なだれ災害から身をまもる」、政府広報オンライン「最大で時速200kmものスピードに! 雪崩(なだれ)から身を守るために」、同「冬の驚愕!『雪崩災害』から身を守る」、国土交通省「雪崩防災」





