日本海側に大雪をもたらすJPCZとは?
冬に雪が降りやすい日本海側。時には大雪に見舞われることがあります。
その原因は、これから紹介するJPCZのせいだったんです。
冬に雪が降りやすい日本海側。時には大雪に見舞われることがあります。
その原因は、これから紹介するJPCZのせいだったんです。
日本海には、対馬海流という暖流が流入している影響で、比較的海水が暖かくなっています。 冬型の気圧配置になると、大陸からの冷たい風がこの暖かな海の上を吹いてきます。この風は朝鮮半島の北部に位置する長白山脈によっていったん二分されます。
その後どうなるかというと…風下である日本海の上空で再び合流。風と風がぶつかることで、雲の発達しやすいラインが形成されるのです。 このラインのことを「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」と言います。
2010年の12月31日〜1月1日、JPCZが形成され、山陰地方を中心に記録的な大雪に。鉄道や道路だけでなく、大雪によってバランスを崩した小型の船が転覆するなど、海にも影響がでる事態となりました。
こうしたJPCZの影響を受けるのは、主に東北南部や北陸、山陰など。 JPCZによって、発達した雪雲が作られてしまうため、異例の大雪となることも多々あります。
さらに厄介なことに、寒気が強い時には内陸部や太平洋側にも雪を降らせてしまうのです。
上の天気図のように、日本海上の等圧線がくぼんでいるときは要注意。
JPCZが形成されている可能性が高くなります。
記録的な大雪となれば、交通やライフラインへの影響も心配されます。電気を使わなくてもよい暖房器具の準備や食料の確保など、いざという時を想定した備えしておいたほうが安心です。