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週刊地震情報 2024.5.5
山口県北西沖の地震で震度3 この領域では6年ぶりの規模

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2024/05/05 10:21 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べるとやや少ない水準です。

北日本の太平洋側でやや地震の発生が目立ち、西日本でも散発的に地震が起きています。震度3以上の地震は4回発生しました。(4月29日~5月5日10時の集計)

国内:山口県北西沖でM4.2

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山口県北西沖の地震
5月2日(木)8時20分頃、山口県北西沖を震源とするマグニチュード4.2、深さ17kmと推定される地震が発生しました。この地震で山口県萩市、長門市、阿武町で最大震度3を観測しました。

山口県北西沖を震源とする震度3以上の地震は2018年以来、6年ぶりです。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

山口県内で知られている活断層は瀬戸内海側に多く、今回の震源周辺は地震の発生頻度がそれほど多くない領域です。ただ、今回よりも少し北西の海域では1935年にマグニチュード5.5で最大震度5(当時の階級)、陸側では1941年にマグニチュード6.2で最大震度3の地震が起きています。

山口県での地震のリスクは瀬戸内側の方が高いものの、日本海に近いエリアでも油断はできません。

国内:岐阜県飛騨地方の地震で震度3

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岐阜県飛騨地方の地震
4月30日(火)1時14分頃、岐阜県飛騨地方を震源とするマグニチュード3.6、深さ9kmと推定される地震が発生しました。この地震で岐阜県高山市と長野県木曽町で最大震度3を観測しました。

地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

今回の地震が発生した岐阜県と長野県の県境付近では、群発地震の活動がしばしばみられます。最近では2020年に活動が活発になり、3月から7月にかけて震度3以上の地震が20回発生しました。

今の所、活動が活発になる兆しはないものの、今後の動向に注意が必要です。

世界:台湾の余震活動は落ち着く

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は発生していません。最も規模の大きな地震はパプアニューギニアで発生したマグニチュード5.9です。

世界的には特筆した地震活動がない1週間となっています。マグニチュード4.5以上の地震が多く発生したのはフィリピンからインドネシア、パプアニューギニアにかけての地域です。南米のペルーからチリにかけても地震が目立ちますが、規模の小さいものが大半でした。

台湾周辺の余震活動は落ち着いた状態になっていて、この1週間では2日(木)に発生したマグニチュード4.8の地震が最大になっています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。