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4月の日本の平均気温は過去最高を大きく上回る
各地で高温の記録更新

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2024/04/30 12:24 ウェザーニュース

4月の日本の平均気温は平年より2.67℃も高く、これまでの過去最高を大幅に上回りました。4月下旬には広い範囲で30℃以上の真夏日を観測するなど、各地で高温の記録を更新しています。

北極からの寒気の流出がほとんど見られず

都市化の影響が比較的小さい全国15か所の代表地点(※)の観測値による、4月の日本の平均気温偏差は+2.67℃でした。(29日までの速報値)

平年に近づいた3月とは一変して、これまでの4月の最高だった1998年の+1.97℃を大きく上回っています。これで昨年の2月以降、15か月連続で平年よりも高い気温となりました。

4月は北極からの寒気の流出がほとんど見られず、日本だけではなくアメリカやヨーロッパなども高温傾向です。日本では3月下旬から暖かな空気が流れ込みやすくなり、特に4月中旬は北日本で気温の上昇が顕著になっています。

※算出に使用している地点
網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島

全国ほぼ全ての観測地点で平年より2℃以上高い

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29日(月)までの30日間の平均気温は北海道から沖縄までのほとんどの所で、平年よりも2℃以上高くなっています。

主要都市の4月の平均気温は札幌市が平年より3.1℃高い10.4℃、東京都心は2.6℃高い16.9℃、大阪市が2.6℃高い17.8℃、那覇市は2.4℃高い23.9℃など、統計開始以来1位もしくは2位の高温になることがほぼ確実です。

当面は平年より気温が高い状態が続く見通し

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気温が高い傾向はこの先も続くとみられます。気象庁発表の3か月予報によると、5月以降は日本付近で太平洋高気圧の西への張り出しが平年よりも強く、南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなる見込みです。

5〜7月の3か月の平均気温は、全国的に平年より高い予想になっています。月毎の傾向を見ても、沖縄や西日本・東日本は全ての月で平年より高く、北日本は平年並みか平年より高い予想です。

晴れた日は30℃以上の真夏日になり、段々と湿度も上がって熱中症の危険性が高まってきます。特に屋外での活動は、こまめに休憩をとるなどの対策が必要です。
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