およそ22年ぶりの強い噴火
ルアング火山(Ruang /標高725m)は、インドネシアのサンギヘ諸島にある火山島です。2002年9月には約2万mにまで噴煙を上げる強い噴火が起こっていました。
17日(水)の噴火では、気象衛星ひまわり9号からの観測で噴煙が対流圏界面付近の高度1万9000mに達したと解析されています。その後もセレベス海などに火山灰が滞留している様子が気象衛星からも解析されていましたが、昨日19日(金)頃には衛星からはほとんど見られなくなりました。
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17日(水)の噴火では、気象衛星ひまわり9号からの観測で噴煙が対流圏界面付近の高度1万9000mに達したと解析されています。その後もセレベス海などに火山灰が滞留している様子が気象衛星からも解析されていましたが、昨日19日(金)頃には衛星からはほとんど見られなくなりました。
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火山ガスは遙か西まで拡散か
固体の火山灰は既に降下して大気中の濃度が薄まっていますが、火山ガスは引き続き人工衛星からも観測できています。
米国の人工衛星Suomi NPPやヨーロッパの人工衛星Sentinel-5Pなどが監視している二酸化硫黄(SO2)の観測結果をみると、18日、19日と順に西に薄まりながら拡散している様子が確認出来ます。
二酸化硫黄は空気よりも重い気体ですので、大気下層の風に乗って移動しているものとみられます。観測結果をみると、火口から東と西に分かれて流れていて、東側にはさほど広がっていないものの、西側はカリマンタン島の北部を通って、マレー半島・マラッカ海峡・スマトラ島付近にまで達していることがわかります。
火山灰と違って航空機の運航等への支障はありませんが、腐卵臭がしたり、光化学反応によりPM2.5が増加することもあります。高濃度のまま日本の方面に流れてくる可能性は低いものの、風向きによっては南シナ海西部を北上することも考えられるため、引き続き監視を継続します。
» 関連記事「沖縄や西日本のPM2.5濃度上昇、西之島の火山ガスが原因か」
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画像出典
NASA WORLDVIEW(ウェザーニュース加工)
米国の人工衛星Suomi NPPやヨーロッパの人工衛星Sentinel-5Pなどが監視している二酸化硫黄(SO2)の観測結果をみると、18日、19日と順に西に薄まりながら拡散している様子が確認出来ます。
二酸化硫黄は空気よりも重い気体ですので、大気下層の風に乗って移動しているものとみられます。観測結果をみると、火口から東と西に分かれて流れていて、東側にはさほど広がっていないものの、西側はカリマンタン島の北部を通って、マレー半島・マラッカ海峡・スマトラ島付近にまで達していることがわかります。
火山灰と違って航空機の運航等への支障はありませんが、腐卵臭がしたり、光化学反応によりPM2.5が増加することもあります。高濃度のまま日本の方面に流れてくる可能性は低いものの、風向きによっては南シナ海西部を北上することも考えられるため、引き続き監視を継続します。
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