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富士山の東側の上空につるし雲 上空の湿った空気で出現

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2024/04/16 11:00 ウェザーニュース

今日16日(火)の午前中、富士山の東側の上空に滑らかな円形の雲が出現しています。

上空に湿った空気が流れ込んでいるときに発生するという条件から、つるし雲が見えると天気が下り坂に向かうことが多いといわれます。
» 写真 富士山の周辺からつるし雲が目撃

午後は急な雨に注意

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16日(火)15時の雨予想
今日16日(火)は上空の寒気が近づき、近畿などで雨雲が発生しています。また、東日本上空では日本海の低気圧周辺を吹く南西風が強くなっています。

この後は寒気が東に移動するため、東海や甲信でも大気の状態が不安定になります。午後は山梨県や静岡県でも雨雲が発生しやすく、急な雨に注意が必要です。
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つるし雲とは

つるし雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、高い山の風下に出現します。特に、
 ・上空を一定の強い風が吹いている
 ・上空の空気が湿っている
という気象条件が重なった時に発生しやすくなります。

強い風が山にぶつかると風の流れが変わり、風下では上下に振動する空気の波ができます。これを山岳波と呼びます。空気が湿っていると、波の山の部分で空気が上昇することで雲が発生し、波の谷の部分で空気が下降することで雲が消える、という原理で波に沿って雲ができます。波の上下する場所はほぼ一定なので、空気は入れ替わっていても同じ場所で雲が出現し続けるわけです。

富士山のような単独峰の風下では円盤状や手羽先状のレンズ雲になり、山脈の風下に出来る場合は山脈と平行な帯状のロール雲になります。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)ケーワイなKYさん