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週刊地震情報 2024.1.21
能登半島地震 本震から2週間以上経過も震度5弱

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2024/01/21 10:07 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、能登半島地震の活動が低下しているため、前週に比べると減少しました。

それでも地震回数は依然として多く、震度3以上の地震は能登半島周辺で8回あり、16日(火)には最大震度5弱の地震が発生しています。(1月15日~21日10時の集計)

国内:震度5弱の余震 震源が浅く強い揺れに

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石川能登地方の地震
16日(火)18時42分頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード4.8、深さ3kmと推定される地震が発生しました。この地震で石川県志賀町で最大震度5弱、輪島市で震度4、七尾市や中能登町、穴水町、能登町、かほく市で震度3を観測しています。

地震の規模はこれまでの余震に比べて特に大きなものではなかったものの、深さが3kmと浅かったことや、震央が陸域だったことで、局地的に強い揺れとなりました。地震のメカニズムは西南西ー東北東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されていて、1日の本震に比べると圧力軸の方向が若干、異なっています。

余震活動は低減も依然として強い揺れ

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能登半島地震の余震活動はかなり低減はしたものの、まだ終息には至っていません。震度1以上を観測する有感地震が20回前後に達する日があり、16日(火)は前述の通り最大震度5弱。19日(木)は震度3と震度4の地震がそれぞれ2回ずつ発生しました。

浅い震源で発生した場合はマグニチュードが4クラスでも震度5弱程度の揺れを伴うことがあり、マグニチュード5クラスが起きた場合は震央付近で震度5強程度に達する可能性があります。まだしばらくの間は強い揺れへの備えが必要です。
» 令和6年能登半島地震 被災地支援のための天気サイト

世界:アラスカ内陸でM5.3 過去にはM7クラスも

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は4回発生しています。最も大きな規模の地震はブラジルで発生したマグニチュード6.6です。

今回注目する地震は日本時間の20日(土)早朝にアラスカで発生した地震です。震源はアラスカの内陸部で地震の地震の規模はマグニチュード5.3、深さ約7kmと推定されています。地震のメカニズムは横ずれ型です。

アラスカの地震といえば、太平洋プレートと北米プレートの境界付近で発生する海溝型地震がよく知られていて、そのうちの一つが世界最大規模のひとつである1964年のマグニチュード9.2の地震です。

今回の地震は海溝型とタイプが違い、いわゆる陸域の浅い所で発生する直下型の地震です。2つのプレートがぶつかり合う力によって、こうした内陸部の浅い地震も時々発生しています。特に今回の震源よりも少し南に伸びるアラスカ山脈付近では地震が多く、2002年にはマグニチュード7.9、深さ約4kmの地震が起きました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。