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2023年の平均気温 東京は宮崎並みの暖かさ 7割超の地点が過去最高

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2024/01/12 13:22 ウェザーニュース

2023年の日本列島は過去最も気温の高い1年になりました。気象庁のまとめによると、年平均気温は153地点のうち7割超の114地点で過去最高を記録しています。

春から秋は平年より高い気温が途切れず

気象庁は先日、2023年の日本の天候のまとめを発表しました。春から秋にかけて顕著な高温は続き、気温の低くなる時期が一時的だったため、年平均気温は全国各地で過去最高となりました。

153ある気象台などのうち、札幌や仙台、東京、大阪など114地点が過去最高で、残り39地点のうち26地点が2位もしくは3位と、記録的な高温です。

地球温暖化の進行により全体的に気温が上がっている傾向が現れている所に、エルニーニョ現象や正のインド洋ダイポールモード現象などの影響が加わったことで顕著な高温になったと考えられます。

東京は宮崎並み、仙台は北関東並みの気温に

2023年の平均気温は北日本、東日本で平年より2℃前後も高くなりました。東京都心は平年に比べて1.8℃高い17.6℃で、南国とも呼ばれる宮崎市の平年(17.7℃)とほぼ同じです。

また、仙台市の15.0℃は群馬県前橋市の平年(15.0℃)と変わらず、札幌市の11.0℃は盛岡市の平年(10.6℃)よりも高くなっています。地域によって違いはあるものの、200〜300kmも南に移動したかのような気温の高さです。

エルニーニョ現象は春にも終息の可能性

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年が明けて2024年を迎えても気温の高い傾向は続いていて、平年を大きく上回っています。

2023年の高温のひとつの要因になっているエルニーニョ現象は現在も続いています。12月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値よりも2.3℃高く、ここ数ヶ月はほぼ同水準です。

エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果では、今後は監視海域の海面水温が次第に低下する見通しで、春に向けてエルニーニョ現象は解消に向かう見通しです。

エルニーニョ現象が終息した後、今年の秋にかけてラニーニャ現象への移行を予測している機関もあります。海洋の動向が今年の気温に大きく影響しますので、今後に注目です。
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