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お酒を飲んだ後に押しておきたい、二日酔いに効くツボ3選

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2023/12/15 05:00 ウェザーニュース

12月も半ばを迎え、街も一気に師走の雰囲気となってきます。寒さや忙しさを一時忘れられるのがお酒の席ですが、うっかり飲み過ぎてしまうこともあります。

源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸郁保先生は、「酒は『百薬の長』とも言われていますが、度を過ぎれば『酒毒』となってしまうことも」と忠告します。二日酔いに効くツボや、お酒を酒毒にしないための東洋医学の知恵を教えていただきましょう。

東洋医学の「酒毒」とは

アルコールは古来、「百薬の長」とも言われてきました。

「アルコールは、適度な量であれば血行を良くしたり、リラックス効果、人とのコミュニケーションを深めるツールになります。ただ限度を超えてしまうと、東洋医学でいう『酒毒』に変貌し、私たちの体に悪い影響を与えてしまいます。

東洋医学では、酒は“熱が多い水分”と考えます。飲酒により、熱と水分が体に入って過剰になる状態が、酒毒です。体は、過剰な水と水分を外に出そうとします。

発生した熱が頭に上れば頭痛、喉に行けば喉の渇き、体の表面に逃げればほてりとなります。余計な水分が代謝されずに胃腸などに残ると、下痢になったり、その水分を早く口から出そうと吐き気になるのです。

二日酔いも酒毒の状態なので、ツボを使って、(1)体の余分な熱を冷ます、(2)胃腸に残る余計な水分を流しやすくする、(3)肝臓の負担を軽減する、ということを考えます」(瀬戸先生)

二日酔いに効くツボ3選

▼1/手三里(てさんり)

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体の余分な熱を冷ますツボです。

「肘を曲げたときに腕の外側にできるしわから、手首に向かって指3本分の位置にあります。やや強めに、痛気持ちいいくらいに押してみてください。

手三里は、のぼせたときや、『おでき』『吹き出物』などが化膿したときによく使い、熱の処理に役立ちます。二日酔いで生じた余分な熱にも、応用ができるのです」(瀬戸先生)

▼2/建里(けんり)

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胃腸に残る余計な水分を流しやすくするツボです。

「へその上から手の人差し指から小指までの指4本分上にあるツボです。

建里は、アルコールで傷めてしまった胃腸を建て直し、胃腸に溜まった余分な水分も排出しやすくします。建里を押して二日酔いから脱却しましょう。

建里の上下にあるツボも同じような作用があるので、手のひらを建里にじーっと当てて温めたり、時計回りにマッサージをしても効果的です」(瀬戸先生)

▼3/期門(きもん)

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肝臓の負担を軽減するツボです。

「乳頭から指4〜5本分まっすぐ下がったところ、第6肋骨と第7肋骨の間にあります。

二日酔いでぐったりしてツボを押すのもままならないときは、手のひらを期門のあたりにじーっと当てておくだけでも効果があります。自分の体を労わるようお手当してみてください」(瀬戸先生)

忘年会、新年会とお酒を飲む機会が増える時期には、酒毒が多くなりがちで、胃腸も傷めやすいそうです。

「飲み過ぎないように注意をしつつ、飲み過ぎてしまった時、紹介したような方法をしっかりと対処したいところです。

お酒を飲む前や飲んだ後に解酒作用のあるグレープフルーツやグレープフルーツ・ジュースを摂るか、肝臓の解毒作用を助けるシジミの味噌汁を飲むようにするのもいいでしょう」(瀬戸先生)

寒さが厳しく空気の乾燥する12月は、体調を崩しやすくなります。さらに会食の機会も増えるので、ツボ押しの助けも借りつつ暴飲暴食に気をつけて乗り込えましょう。

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