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四国地方・北陸地方が梅雨明け 平年より四国は遅く、北陸は早い

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2023/07/21 11:02 ウェザーニュース

今日7月21日(金)、気象台は四国地方・北陸地方が梅雨明けしたとみられると発表しました。

四国では平年よりも4日遅い梅雨明けで、11日間長い梅雨期間に、北陸では平年よりも2日早い梅雨明けで、2日間短い梅雨期間になりました。

九州や関東甲信地方、東北地方の梅雨明けはまだ発表がありません。
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夏の太平洋高気圧は張り出しが弱い

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各地の梅雨入り/梅雨明け日
多くの年では、太平洋高気圧が本州付近への張り出しを強め、梅雨前線が北上することで梅雨明けとなります。

一方で今日の場合は、梅雨前線が本州の南に南下して移動性高気圧に覆われることで晴天となっています。梅雨前線は23日(日)頃に一旦不明瞭となり、その後もこれらの地域では前線の影響を受ける日が少ないとみられ、梅雨明けの発表に至りました。

一方、九州などでは今日も前線の影響で曇っているうえに、来週も再び前線の影響を受けることが予想されるため、梅雨明けの発表はまだありません。

関東甲信地方では大気の状態が不安定で、雨の降っているところがあるため発表が見送られているものと考えられます。

▼気象庁の発表
四国地方の梅雨明け
 平年より4日遅く、昨年より1日早い
北陸地方の梅雨明け
 平年より2日早い(昨年は梅雨明けを特定せず)

・梅雨明けには平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。
・春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討の結果、期日が見直しされる場合があります。

▼梅雨期間降水量(5月29日から7月20日まで)
     降水量    平年値
松山  643.0 mm   418.9 mm
高松  289.0 mm   289.0 mm
高知  656.0 mm   616.3 mm
徳島  404.5 mm   340.4 mm

▼梅雨期間降水量(6月11日から7月20日まで)
     降水量    平年値
新潟  303.5 mm   257.1 mm
金沢  333.5 mm   324.7 mm
富山  453.0 mm   329.3 mm
福井  352.5 mm   311.4 mm

たびたび強まった梅雨前線の活動により、雨量が平年よりも多くなったところがありました。
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この先の天気予報

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週間天気
移動性高気圧に覆われている四国地方・北陸地方では、来週にかけても晴れや曇りの日が多くなる予想です。その後、来週末以降になると太平洋高気圧の勢力も次第に強まってくる見通しで、次第に夏の高気圧に覆われるようになる予想です。

ただ、四国では台風5号の進路次第では湿った空気の影響を受けて太平洋側で雨の降る可能性があります。また、北陸地方では来週中頃にかけて日本海に停滞する前線の影響で一時的に天気の崩れる可能性があります。

この先一週間は極端な暑さは予想されていないものの、晴れる日は35℃前後まで気温が上がる可能性もあります。こまめな水分補給を心がけるなど熱中症予防を万全に行ってください。
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梅雨入り・梅雨明けの発表は速報値 秋に見直されることも

梅雨は大雨による災害が発生しやすい時期であり社会的関心が高いことから、気象庁では現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、速報的に「梅雨入り」「梅雨明け」の発表を行っています。

あくまで予報を用いた速報であるため、平年値等の統計に用いられる確定値は、実際の天候経過を考慮して秋になってから更新されることがあります。

昨年も梅雨入り・梅雨明けの期日は秋になってから大幅に見直しがなされ、20日間以上もの大修正となった地域もありました。
» 関連記事(昨年)関東などの梅雨明けが1か月遅く修正 気象庁が過去にない大幅見直し

梅雨入り・梅雨明けの発表で用いられる地域区分

【沖縄地方】
 沖縄県
【奄美地方】
 鹿児島県(奄美市、大島郡、十島村)
【九州南部】
 宮崎県、鹿児島県(薩摩地方、大隅地方、種子島・屋久島地方)
【九州北部地方(山口県を含む)】
 山口県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県
【四国地方】
 香川県、愛媛県、徳島県、高知県
【中国地方】
 鳥取県、島根県、岡山県、広島県
【近畿地方】
 京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
【東海地方】
 静岡県、岐阜県、三重県、愛知県
【関東甲信地方】
 東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県、千葉県、神奈川県、長野県、山梨県
【北陸地方】
 新潟県、富山県、石川県、福井県
【東北南部】
 山形県、宮城県、福島県
【東北北部】
 青森県、秋田県、岩手県

※北海道は梅雨前線の影響が明瞭にならないため、気象庁の発表対象外です。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿) 越後ガイ さん