東京“SORA道(そらみち)”散歩(5)

“猫と夕焼け”の聖地、谷中へ

撮影/晴山順平
“SORA道カメラマン”の晴山順平さんが東京のとっておきの「空」と「道」を紹介する! 第5回は下町情緒あふれる谷中(やなか)エリアへ。猫と夕焼けの聖地、「日本一」の鉄道ウォッチングスポットなど、夏休みのお出かけにもオススメ!

富士見坂(荒川区西日暮里3丁目)

“SORA道”データ

空の広さ
★★★
展望度
★★★
情緒
★★★★
アクセス
★★
東京23区に富士見坂と呼ばれる坂が20ヵ所以上あるという。富士山が見える、という理由で名付けられた富士見坂だが、開発が進んで建物が増えるに従い、今では実際に富士山が見られる場所も少なくなった。連載第1回目でも雑司が谷(豊島区)の富士見坂を紹介したが、ここも住宅に遮(さえぎ)られて見えなかった。
谷中の富士見坂は数少ない富士山が見える坂として知られていた。特に夕陽がちょうど富士山の頂きに沈む「ダイヤモンド富士」を目当てにカメラマンが集まる人気スポットだった。
坂名標にも富士山が
坂名標にも富士山が
富士山をかたどった街灯
富士山をかたどった街灯
日暮里駅から山手線内側の西日暮里駅方面につながる諏訪台(すわだい)通りを5分ほど歩くと、富士見坂の坂上に出る。約120mの坂道は、富士山がある南西に向かって下っている。今回はこのポイントから撮影した。

撮影時の気象データ

日時
7月5日12時30分頃
風速
1.2m/s
気温
32.2℃
体感温度
32.1℃
湿度
55.2%
気圧
1005.6hPa
ワクワクしながら眺めてみたところ、確かにずいぶんと遠くまで見通せる素晴らしい場所だが、肝心の富士山が見えない。
西側に少し雲が広がっていたので、天気が悪いせいか、と思ったが近くの案内板を見てびっくり。「最近まで地上から富士山が見える坂でした」という、すでに過去のものとなった説明が付け足されていた……。
富士見坂の案内板
富士見坂の案内板
調べてみたところ、2013年6月まで富士山が見られたが、約400m離れた11階建てのビルの建設により、悲しいことに富士山はすっぽり隠れてしまったのだ。次こそ絶滅の危機にある本当の「富士見坂」でリベンジしたい。
街灯左にあるビルに遮られてしまったようだ
街灯左にあるビルに遮られてしまったようだ