【連載】冒険気象スタイル(4)

【三浦豪太】ガラパゴス諸島と日本の雪状況

文・写真:三浦豪太
ゾウガメと筆者
ゾウガメと筆者
父・三浦雄一郎氏とともに過酷な冒険を続ける三浦豪太氏(プロスキーヤー・登山家・博士〈医学〉)が大自然の気象世界を描く、貴重なノンフィクション。連載第4回目の舞台はガラパゴス諸島。固有種の見本市ともいわれる場所で地球温暖化の最前線と日本との意外なつながりが見えた!!

壮大な自然のオーケストラ

2年前の秋、僕はドキュメンタリー番組の撮影のためガラパゴス諸島に行く機会を得た。動物好きの僕にとってガラパゴス諸島は憧れの場所。期待を胸に南米に飛び立った。
僕たち一行が降り立ったのはガラパゴス諸島のバルトラ島にある空港。そこからサンタクルズ島に行くには小さな海峡を渡し船で渡る。
船着場に横になるアシカと筆者
船着場に横になるアシカと筆者
遠くから見た海峡はエメラルドブルーだが、船から見た海は底が見えるほど透き通っていた。途中に浮かぶブイの上にはアシカが昼寝をしていて、ペリカンが船着場の屋根で羽を休めている。まさにガラパゴス的な風景に驚いているその時、数百匹のアオアシカツオドリが集団で海にダイブ! 壮大な自然のオーケストラである。
海にダイブするアオアシカツオドリ
海にダイブするアオアシカツオドリ
ウミガメと泳ぐ!
ウミガメと泳ぐ!

フィンチの嘴(くちばし)!?

僕は2週間この不思議な島に滞在した。それは僕の固定観念を揺さぶるのに十分な時間であった。人よりも大きなゾウガメ、赤道近くなのにいるガラパゴスペンギン、海を泳ぐウミイグアナ、サボテンを食べるリクイグアナ、船着場のベンチに寝転がるアシカ、まさに野生のワンダーランドである。
リクイグアナ
リクイグアナ
ウミイグアナの群れ
ウミイグアナの群れ
赤道直下なのにペンギンが!
赤道直下なのにペンギンが!
約180年前、チャールズ・ダーウィンを乗せたビーグル号が南米を半周した後、ガラパゴス諸島にたどり着いた。彼は諸島に生息する小鳥、フィンチの嘴の形が島によって異なることから、同じ種でも隔離されることによってその地に適応、変化するのではないかと考えた。
ガラパゴス諸島は固有種の見本市だ。900km離れた南米大陸の生物に由来しながらも様々な生物種が独自の進化を遂げている。
三浦豪太(プロスキーヤー・登山家・博士〈医学〉)
三浦豪太(プロスキーヤー・登山家・博士〈医学〉)

1969年、神奈川県鎌倉市生まれ。三浦雄一郎の次男としてキリマンジャロを最年少(11歳)登頂。91年よりフリースタイルスキー、モーグル競技へ転向し、94年リレハンメル五輪、98年長野冬季五輪代表。2001年米国ユタ大学スポーツ生理学部卒業後、ワールドカップ解説やプロスキーヤーとして活躍。父・雄一郎とともに3度にわたり世界最高峰エベレスト登山に同行。現在、(株)ミウラ・ドルフィンズ低酸素・高酸素室のトレーニングシステム開発研究所長。博士〈医学〉(順天堂大学大学院医学部加齢制御医学講座)。