「東京に空が無い」(高村光太郎『智恵子抄』)と智恵子は嘆いたと言うが、東京にも空はある! 東京の空が広がり、雲の流れる場所で“SORA道カメラマン”の晴山順平さんが首都のとっておきの「空」と「道」を撮る! 第2回目は丸の内、大手町エリアへ。
東京駅丸の内駅前広場(千代田区丸の内1丁目)
100年以上前の1914年の開業当時の姿に復原された東京駅丸の内駅舎。復原の総工費は約500億円が必要だったが、なんと空を売ることでその費用を調達したという。
実は復原された東京駅は規定の容積率の約20%しか使用していない。現在は3階建てだが、本来は17階まで建設することが可能だという。東京駅周辺は空中権(未利用容積率分を移転する権利)をお互いに分け合える特例地区になっており、周辺のビルに空中権を500億円で売却することで復原工費を調達したのだ。
東京駅の上空をあらためて眺めてみると、さらに価値のある空に見えた。
【東京駅の周辺散歩】
東京駅の丸の内南口前には、2013年3月21日にオープンした「KITTE(キッテ)」がある。日本郵便が展開する商業施設で、6階にある「KITTEガーデン」はレトロな東京駅を上から眺められる絶景スポットになっている。
また、吹き抜けのアトリウムは、天井から空の光が降り注ぐ空間となっている。
日比谷通りに並行して晴海通りから永代通りまでを結ぶ丸の内仲通りは交通規制が実施され、歩行者が自由に過ごせる「アーバンテラス」となっている(平日11時〜15時、土日祝11時〜17時)。
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