そらびとsorabitoインタビュー(1)

世界中の珍しい植物を求めて!!
植物の心を持った「プラントハンター」登場

プラントハンター
西畠清順(にしはた・せいじゅん)さん
撮影/晴山順平
「プラントハンター」の西畠清順さん(右)
「プラントハンター」の西畠清順さん(右)
明治元年に創業した花と植木の卸問屋「花宇(はなう)」の五代目であり、「プラントハンター」としても有名な「そら植物園」代表 西畠清順さん。ウェザーニュースキャスターの藤岡茜さんが、プラントハンターの仕事や植物に対する想いなどについて、聞いてみました!

いちばん好きな花は「桜」

──今いる場所は、西畠さんの東京事務所「そら植物園」がある施設、「代々木VILLAGE by kurkku」。600坪以上もある敷地に、西畠さんが集めたさまざまな植物を見ることができる楽しい空間です。ところで、私たちが見たこともないような世界中の植物をいろいろと見ている西畠さんが、最も好きな一本をあげるとしたら?
代々木VILLAGE by kurkku
代々木VILLAGE by kurkku
たくさんの植物が出迎えてくれる
たくさんの植物が出迎えてくれる
じつは、いちばん好きな植物は「桜」です。なんていうか、桜の存在感そのものが好きなんですよね。ほかの植物とは全然違う、圧倒的な存在感というか。
一説によると、600種類もの桜があるといわれていますが、なかでも最も好きな桜は「フジシダレザクラ」。咲き始めは白い花をつけ、やがて盛りを迎えると真っ赤になる。柔らかくて、素朴で……とても好きな桜です。
──2015年に北陸新幹線が開業した際のイベントでは、西畠さんの満開の桜が飾られて話題になりましたが、そんなにタイミングよく桜を咲かせられるものなのですか?
この仕事をしていると、お客さんからさまざまな案件が持ち込まれます。「いついつに満開の桜が欲しい」といったイベントに合わせた依頼もあれば、ときには「大きな桜を咲かせてほしい」というリクエストもある。そうしたリクエストに応えるために、何代にも渡って受け継がれる伝統のもと、特殊な技術で開花調整を行っています。
たとえば、花芽のふくらみが弱ければ温め、ふくらみが進みすぎていれば低温室に入れるなどして、リクエストどおりの状態に調子を整えていく、ということです。600も品種のある桜のなかには、開花調整に向いているものと向いていないものがあります。みなさんがよく知っている「ソメイヨシノ」は、難しいほうなんですよ。