なにか変だぞ! 世界の気象(9)

日本の巨大地震との関連は!? ニュージーランド大地震

地震によって崩壊した家(カイコウラ)写真:AFP=時事
地震によって崩壊した家(カイコウラ)
(写真:AFP=時事)
先月、ニュージーランドで発生した直下型の大地震。日本と同じく「太平洋プレート」の縁に位置するニュージーランドは地震多発国だ。日本の大地震との関連が一部で指摘されている。

M7.8の巨大地震

真夜中に発生した地震

ニュージーランドの南島で地震が発生したのは、現地時間で2016年11月14日の0時2分だった。揺れが激しかったカイコウラなどでは、家が倒壊するのを恐れた住民がパジャマ姿で道路に飛び出した。
住民のひとりは「眠っていたところ、家が揺れて目が覚めた。いつまでも続いて、さらに大きくなるような感じがした」と語っている。震源はクライストチャーチの北東約93km、震源の深さは15km、M(マグニチュード)7.8だった。

川が氾濫し、津波も発生

大規模な土砂崩れでクラレンス川がせき止められ、河岸からあふれ出た川の水が流出し、流域の住民は高台に避難するよう指示された。
カイコウラでは道路が寸断されて停電。家の下敷きになった男性1人が死亡。近くのライフォード山のスキー場でも女性1人が死亡した。最初の地震から約2時間後、カイコウラで高さ2.5mの津波が観測された。

2つの地震が同時に起きた?

ニュージーランドの政府系の地震観測サイト「GeoNet」によると、真夜中の地震は2つの地震が同時に起きたもので、今後数週間ないし数ヵ月にわたり、余震が続くだろうと予測している。
地震の規模の割に死者数が2人と少なかったのは、ニュージーランドは地震が多く、建物が耐震化されていたためと考えられる。