国産線香花火がすごい！

桐箱におさめられた淡い色づかいのこより。筒井時正玩具花火製造所の線香花火だ。材料からすべて国産、線香花火の魅力が込められた逸品を紹介しよう。

花びらがついた「花」と「蕾」￥5,000（税別）

思い出の線香花火はどこに

夏の夜、庭先や河原で線香花火を楽しんだ思い出は、誰にもあるのではないだろうか。「誰が一番もつか」と、競争をした人も少なくないだろう。

線香花火は何といっても火の玉がどれだけもつか、が楽しい。しかし、近年の線香花火は火の玉が落ちやすく感じないだろうか？

それはあなたの勘違いではない。最近の線香花火はほとんどが海外からの輸入もの。安価な代わりに火の玉が落ちやすいのだ。

火薬の原料まで国産にこだわる

筒井時正玩具花火製造所は、今では国内に３軒しか残っていない線香花火の製作所だ。代表作の線香花火「花」「蕾（つぼみ）」は、材料のすべてを地元のものにこだわり、“ひとめで国産とわかるもの”というコンセプトでつくられている。確かに和菓子のように繊細な色づかいは、染料まで天然ものにこだわった日本ならではのもの。

だが、国産と海外産のいちばんの違いは、何といっても燃え方にある。中央で輝く火の玉が大きく、火花が遠くまで飛ぶのだ。

染料 えんじゅ、くちなし、すおう
（写真提供：筒井時正玩具花火製造所）