SORA気象アーカイブス Vol.4

「数値予報」はこうして誕生した

全球格子モデル
全球格子モデル

数値予報とは、大気の状態変化を数値的に計算して将来の大気の状態を予測する天気予報の手法だ。日本で数値予報が業務としてスタートしたのは1959(昭和34)年、アメリカに遅れること4年、世界で2番目という早さだった。どのように実現したのか、証言を交えてお伝えする。

数値予報の提唱者ビヤークネス

数値予報を最初に提唱したのはノルウェーの気象学者、ヴィルヘルム・ビヤークネスだった。流体力学や熱力学の法則にもとづいて、気圧、気温、風向、風速、水蒸気量などの数値を入力して計算すると、将来の大気の状態を予測できる方程式を1904年に発表したのである。

ヴィルヘルム・ビヤークネス
ヴィルヘルム・ビヤークネス

しかし、これは何本もの高度な方程式を繰り返し解く必要があった。コンピュータのない時代、数時間後を予測するのに何週間もかかる難解さだった。そのため数値予報で天気予報を出すことは現実的ではなかった。

リチャードソンの夢