桜の治療方法

日本花の会研究員 和田さんが代表的な病気の治療法についてアドバイスを下さいました。

でんぐ巣病

症状

ソメイヨシノによく発病。
枝の1ヶ所から細い小枝がほうき状に多数出ます。病気にかかった枝は花が咲かず、逆にもう葉がでているので、この時期は良く目立ちます。

桜の花数

治療方法

病気にかかった枝を切り取るしか方法はありません。5月にはてんぐ巣病の胞子が飛散し始めるため、その前に切り取ることが肝心です。

1.病気の部分の枝を切る 病気にかかった枝の付根から切る

2.薬を塗る 切り口には薬[傷口の保護材(癒合材)]を必ず塗ってください。
(薬は園芸ショップ等で買う事ができます)
※ただし、低い位置にある枝のみ。高い位置の枝を切るのは危険なので、植木屋さんなど専門家の方にお願いしてください。

キノコやキズ

症状

キノコは2種類に分けられます。
(1)生きた幹や枝につくキノコと(2)枯れた幹や枝につくキノコです。

※幹や枝の樹皮が傷つき、幹や枝の中が見え、木クズが崩れだしているものはキノコが原因です。
※健全そうに見える幹でもキノコが出ているものは中が腐っています。

治療方法

キノコの菌を取り除くことはできないので、桜の木に勢いをつけることが治療法。元気な桜は、菌が侵入しないように自らバリアをはり、抵抗力をつけることができます。

(1)生きた幹や枝についたキノコの場合
1.キノコをはがす

桜の花数


2.土のマッサージを行う
(2)「枯れた」幹や枝についたキノコの場合
1.枝を切り取る 枯れ枝ごとつけ根から切り取る。

(2)薬を塗る 切り口には薬[傷口の保護材(癒合材)]を必ず塗ってください。
(薬は園芸ショップ等で買う事ができます)
※判断に難しいものは、樹木医などの専門家に診てもらってください。
※幹から出ているキノコは人に害はないので、取り除いてもかまいません。

枝枯れ

症状

全く芽吹いていない枝はすでに枯れています。枝によっては、茶色や灰色の小さな扇状のキノコがたくさん着いています。

治療方法

枯枝はつけ根から切り取ってください。切り口には傷口の保護材(癒合材)を必ず塗ってください。

傷口の保護材例

桜の花数

私たちも、病気の桜のために、何かできることがあります!!

※注意※
ただし、これらの治療はご自宅の桜にのみお願いします。公園や道路、学校など公共の場所にある桜への治療は、管理者への許可が必要だと思われます。