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熱中症による救急搬送は約1500人 屋内でも暑さ対策を

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2024/06/26 17:15 ウェザーニュース

6月25日(火)、総務省消防庁は2024年6月17日〜23日の熱中症による救急搬送状況を発表しました。

この1週間における全国の熱中症による救急搬送者数は「1,484人」でした。前週より減少したものの、5月〜6月上旬に比べると高い水準となっています。

搬送者の過半数は「高齢者」

発生場所の内訳を見てみると最も多いのは「住居」で、公衆(屋外)や道路を上回っています。年齢区分では高齢者が過半数を占めている状況です。

この1週間の中では6月19日(水)の搬送者が最も多く376人となりました。当日は全国的に高気圧に覆われた影響で晴れて気温が上昇しました。前日よりも大幅に多い200地点以上で真夏日になり、前日との体感差が大きくなりました。急に晴れて暑くなったことで、熱中症による救急搬送者数が増加したことが考えられます。

この先は、晴れる日はもちろん、雨や曇りの日も気温は高めで蒸し暑くなる予想です。熱中症リスクが高まるので、熱中症対策が欠かせません。
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熱中症予防のポイント

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・暑さを避ける
・こまめな水分補給
・急に暑くなる日に注意
・暑さに備えた体づくり
・各人の体力や体調を考慮
・集団活動の場ではお互いに配慮
・暑さ指数の測定値などを把握

日常生活では、からだ(体調、暑さへの慣れ等)への配慮と行動の工夫(暑さを避ける、活動の強さ、活動の時期と持続時間)、および住まいと衣服の工夫が必要です。屋外では帽子や日傘を使う、水分をこまめに摂取する、日中の暑さを避けて活動する、といった基本的なことが大切です。また、室内で発症することも多いので、冷房を適切に使うなど、油断しないようにしましょう。

熱中症のサインとは?

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上の表は代表的な熱中症の症状です。このような症状が見られたら、すぐに涼しい屋内や日陰などに移動して体を冷やし水分を摂るようにしてください。

重症度Ⅲ度の場合は、一刻も早く救急車を呼ぶ必要があります。

暑さ指数(WBGT)とは

暑さ指数(WBGT)は国際的に用いられる指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つの要素から計算されています。

熱中症患者発生率との相関が気温よりも良好で、暑さ指数が「厳重警戒」ランク以上だと熱中症患者が著しく増加することがわかっています。また、暑さ指数が「危険」ランクの場合は運動は原則中止すべきとされています。
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出典
総務省消防庁HP、環境省 熱中症環境保健マニュアル