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週刊地震情報 2023.11.26 青森県東方沖でM5.9の地震 今年4回目の震度4

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2023/11/26 10:07 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。

関東から東北の太平洋側や奄美〜沖縄の近海で地震がやや目立っています。震度3以上の地震は2回発生しました。(11月20日~26日10時の集計)

国内:青森県東方沖の地震で最大震度4を観測

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青森県東方沖の地震
20日(月)6時01分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード5.9、深さ52kmと推定される地震が発生しました。この地震で青森県八戸市、野辺地町、七戸町などで最大震度4、北海道から青森県、岩手県にかけて震度3を観測しています。

青森県東方沖の地震で震度4以上を観測するのは今年8月11日のマグニチュード6.2以来で、今年に入って4回目です。地震のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

青森県東方沖は太平洋プレートが陸のプレートに沈み込むことで、マグニチュード6を超えるような地震が頻繁に発生していて、最近では2020年12月にマグニチュード6.5、最大震度5弱の地震がおきました。過去にはマグニチュード7以上の地震が発生した記録もあります。

国内:山形県最上地方で震度3

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山形県最上地方の地震
23日(木)0時23分頃、山形県最上地方を震源とするマグニチュード3.7、深さ9kmと推定される地震が発生しました。この地震で山形県新庄市で最大震度3を観測しています。

山形県最上地方を震源とする震度3以上の地震は2015年以来8年ぶりで、地震のメカニズムは西南西ー東北東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

山形県最上地方では新庄盆地断層帯が知られていて、今回の震源はこの断層帯に近い領域です。政府の地震調査研究推進本部によると、新庄盆地断層帯東部の最新の活動は約6200年前とみられ、30年以内にマグニチュード7.1程度の地震の発生確率が5%以下としています。

最近の記録では1996年のマグニチュード5.3、最大震度4が最も大きな規模の地震ですが、それより強い地震のリスクもある領域ですので、注意が必要です。

世界:マリアナ諸島近海でM6.9の地震 余震が多数発生

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も規模が大きかったのは、マリアナ諸島近海で発生したマグニチュード6.9の地震です。

日本時間の24日(金)夕方、マリアナ諸島近海を震源とするマグニチュード6.9、深さ約16kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

地震の規模が大きく震源が浅かったものの、横ずれ型の地震だったため津波の発生はありませんでした。この地震の後は余震が頻発し、マグニチュード5以上の地震が10回起きています。

マリアナ諸島近海は太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界に位置し、大きな地震がしばしば発生している領域です。マグニチュード7を超えるような規模の地震は深発地震が多く、今回のような浅いタイプでは少し南側のグアム島近くで2001年に起きたマグニチュード7.1の地震などがあります。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。