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週刊地震情報 2023.9.3 福島県沖で4回の有感地震 いずれもM4~5の規模

2023/09/03 11:02 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。

東北から関東にかけての太平洋側や九州南部での地震が目立ちました。震度3以上の地震は発生していません。(8月28日~9月3日10時の集計)

国内:福島県沖で有感地震が相次ぐ 最大震度は2

福島県沖の地震
8月28日(月)18時08分頃、福島県沖を震源とするマグニチュード5.0、深さ11kmと推定される地震が発生しました。

この地震で福島県田村市、いわき市、玉川村、川内村、茨城県笠間市で最大震度2を観測。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

そのほか、福島県沖では8月28日(月)に1回、31日(木)に2回と有感地震が発生し、地震の規模はマグニチュード4.1~4.6の規模でした。

福島県沖はプレートの沈み込みによって地震が多い領域で、今年の有感地震は57回発生しています。1週間で4回の地震でも、特段、頻度が多い訳ではありません。

国内:鹿児島県薩摩地方で深発地震

鹿児島県薩摩地方の地震
8月31日(木)3時18分頃、鹿児島県薩摩地方を震源とするマグニチュード4.1、深さ173kmと推定される地震が発生しました。

この地震で宮崎県西都市、都農町、美里町、高知県宿毛市、広島県世羅町、岡山県真庭市で震度1を観測しています。深発地震だったため異常震域の震度分布となりました。

鹿児島県ではマグニチュード4前後の深発地震が時々発生しており、最近では2019年に有感地震が起きています。薩摩半島南部が多く、今回のような薩摩地方の北側のエリアでの発生はそれほどありません。

世界:インドネシアでM7.1 深さが500km以上

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな地震はインドネシアで起きたマグニチュード7.1です。

日本時間の8月29日(火)早朝、インドネシアのバリ海を震源とするマグニチュード7.1、深さ約514kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは南北方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

震源が非常に深い深発地震だったため、地表付近では目立った揺れはみられませんでした。

バリ海からジャワ海にかけての領域ではインド・オーストリアプレートが急角度で沈み込んでいるとみられ、規模の大きな深発地震がしばしば起きています。今年4月には今回の震源の少し西で、マグニチュード7.0の地震が起きており、1996年にはマグニチュード7.9の地震もありました。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。