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2023年夏は史上最も高温に 過去最高の2010年を上回る見通し

2023/08/29 11:27 ウェザーニュース

気象庁は28日(月)、異常気象分析検討会の結果を発表しました。その中で日本の今年の夏の気温は、統計開始以降、最も高くなる見通しとしています。

北日本は3か月の気温が平年より3℃以上高い

異常気象分析検討会では7月後半以降の顕著な高温の特徴と要因についてまとめました。

高温の最も大きな要因はフィリピン付近で対流活動が活発になったことから、太平洋高気圧の張り出しが記録的に強まったことが最も大きいとみられています。さらに8月前半は台風6号や7号の北上で暖かな空気が継続的に流れ込んだ上、フェーン現象も発生したことから、日本海側を中心に顕著な気温上昇となりました。

これらの今年特有の要因に加え、持続的な温暖化傾向の影響が加わったとしています。

6~8月の夏の期間の平均気温を見ると、東日本、北日本で平年より1.5℃以上高い領域が広がっています。夏の日本の平均地上気温はこれまで最も高かった2010年を上回り、1898年の統計開始以来、1位の高温となる見込みです。

地点別では札幌や仙台、新潟などで1位の記録を更新する可能性が高く、東京も明日、明後日の気温次第では1位となる可能性があります。

東京は猛暑日日数、連続真夏日の記録を更新

東京の6~8月の最高気温
東京都心の6月以降の最高気温の推移を見ると、梅雨入りした6月8日以降もいわゆる「梅雨寒」と呼ばれるような低温はほとんどみられず、6月終わり頃からは30℃以上の日が続くようになりました。

7月に入ると暑さが一層厳しくなり、梅雨明けした7月下旬は24日から31日にかけて観測史上2番目の長さとなる8日連続猛暑日を記録しています。

8月も暑さは衰えず、猛暑日日数は過去最多となる21日まで増加。7月6日から始まった連続真夏日は今日8月29日(火)の時点で55日と依然として記録更新中です。

今年の高温事例は、地球温暖化がなかったと仮定した場合に比べて、発生確率が高かったと見積もられています。こうした猛暑が増えることを考慮し、暑さも災害であるとの認識で対応していく必要があります。
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