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お盆休みに本州直撃した台風7号 鳥取県では大雨特別警報も 影響は

2023/08/17 17:18 ウェザーニュース

8月8日(火)9時、南鳥島近海で発生した台風7号(ラン)は発達しながら日本へ接近。15日(火)5時前に和歌山県潮岬付近に上陸し、近畿地方を縦断しました。

お盆休みを直撃する形となった台風7号の影響を振り返ります。

近畿や東海で予定変更多く、関東でも

「移動や外出の予定を変えた?」の調査結果
台風7号の接近に伴って旅行や外出の予定を変更した人がどのくらいいたのか、ウェザーニュースアプリ利用者に調査を行いました。

その結果、台風が通過した近畿を中心に、東海や北陸、中国四国で予定を「変更した」と回答した人の割合が高い傾向となりました。また、台風から遠く離れた関東や青森県でも、「変更した」と回答した人の割合が2割を超えました。

台風が接近する前に、近畿や東海地方の在来線や東海道・山陽新幹線の計画運休、飛行機の欠航予定などが各社から発表され、帰省や旅行の予定を変更した方も多かったかもしれません。

冠水や浸水は市街地でも発生 雨量は中国山地沿いや紀伊半島に集中

「台風による大雨の影響は?」の調査結果
台風7号の進路に近かったエリアのアプリ利用者に大雨の影響の調査を行いました。近畿や東海を中心に足首よりも高い位置まで冠水するなどの報告が届きました。

広範囲にわたる冠水被害の報告はなかったものの、山間部や都市部も含めて局地的には冠水が発生したことがわかります。
16日(水)6時までの48時間積算雨量
16日(水)6時までの48時間積算雨量を見ると中国山地沿いや紀伊半島を中心に300mm以上に達しました。紀伊半島では700mm近くの雨が降ったところがあり、鳥取や岡山の山沿いでは観測史上1位の記録を更新しました。
»【写真】15日(火)の各地の大雨暴風の状況

台風上陸前から本体の強い雨雲が流れ込んだ紀伊半島や、山陰、近畿北部を中心に猛烈な雨が降りました。鳥取県には大雨特別警報が発表され、線状降水帯による大雨が降り続いたところもありました。
»【写真】15日(火)の鳥取県の様子

また、「アウターバンド」と呼ばれる台風の外側に伸びる発達した雨雲の帯がかかった静岡県では漏斗雲が発生しました。
»【写真】静岡県で漏斗雲が発生

大阪湾や伊勢湾周辺で風被害多い 市街地でも家屋一部破損

「台風による強風の影響は?」の調査結果
強風の影響についてアプリ利用者に調査したところ、紀伊半島東側の沿岸から伊勢湾周辺にかけてと、大阪湾周辺で被害の報告が多くなりました。

これは、台風が紀伊半島の南部を進んでいた際に、伊勢湾から関西エリアを通って大阪湾にかけてが風の通り道となった影響で、その間の内陸部でも被害の報告が目立ちます。暴風が吹き荒れた沿岸部を中心に最大瞬間風速は30m/sを超え、都市部でも倒木や家屋の一部破損などの被害が多く報告されました。

▼15日(火)の日最大瞬間風速
 尾鷲(三重) 37.9m/s
 神戸(兵庫) 35.7m/s
 和歌山 32.0m/
 関空島(大阪) 31.9m/s
 紀伊長島(三重) 31.7m/s
「台風による停電は?」の調査結果
そのため、停電についてもアプリ利用者からの報告を見ると、紀伊半島の東側や大阪湾周辺の沿岸部だけではなく、大阪湾と伊勢湾の間の内陸部でも停電したという報告が見られます。

今後の台風発生は?

今年の台風上陸は、今回の7号が初めてとなりました。

8月は台風発生数が一年の中でも一番多くなる時期です。ただ、9月にかけて、さらに強い台風の接近・上陸の可能性も考えられるため、いざという時のための備えを万全にしておきましょう。
» 2023年・台風データベース
» お天気ニュースをアプリで読む» お天気ニュース 記事一覧
写真左上:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
鳥取県鳥取市より
写真右上:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
兵庫県神戸市より
写真左下:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
東京都千代田区より
写真右上:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
静岡県静岡市より