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週刊地震情報 2023.8.13 鹿児島県の沖で最大震度3の地震が連続発生

2023/08/13 11:27 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週とほぼ同じ水準です。

西日本から北日本にかけて、太平洋側のエリアで地震が多くなりました。震度3以上の地震は4回発生しています。(8月7日~13日10時の集計)

国内:大隅半島東方沖でM5.4とM4.7が20分間隔で発生

大隅半島東方沖の地震
7日(月)3時12分頃、大隅半島東方沖を震源とするマグニチュード5.4、深さ43kmと推定される地震が発生しました。この地震で鹿児島県鹿屋市、肝付町、西之表市、宮崎県串間市などで最大震度3を観測しています。

そのわずか20分後の3時32分頃にも大隅半島東方沖を震源とするマグニチュード4.7、深さ37kmと推定される地震が発生し、鹿児島県肝付町で最大震度3を観測しました。

2つの地震は震源が非常に近く、メカニズムもほぼ同一と解析されており、同タイプの地震が連続して起きたとみられます。

大隅半島東方沖はフィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込んでいる領域で、去年5月には今回の震源の少し北でマグニチュード5.9、最大震度5弱の地震が発生しました。

今回の震源付近のプレート境界の深さは約20kmです。これに比べると若干深い所で発生していることや、メカニズムなどから沈み込むフィリピン海プレート内部で起きた地震の可能性が高いと考えられます。

国内:青森県東方沖でM6.2 最大震度4を観測

青森県東方沖の地震
11日(金)9時14分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード6.2、深さ28kmと推定される地震が発生しました。この地震で青森県八戸市、五戸町、岩手県盛岡市、滝沢市などで最大震度4、北海道函館市、青森県青森市、つがる市、十和田市、岩手県二戸市、花巻市、奥州市、宮城県登米市、石巻市、秋田県鹿角市など広範囲で震度3を観測しました。

青森県東方沖を震源とする震度4以上の地震は、今年の5月6日以来、マグニチュード6以上の地震は、今年3月28日以来です。地震のメカニズムは北西ー南東方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

青森県東方沖は太平洋プレートが沈み込むことによる地震が多い領域で、今回と同じようなマグニチュード6クラスの地震はしばしば起きています。1968年にはマグニチュード7.5の大きな地震が発生しており、要注意のエリアです。

世界:アフリカ・タンザニアでM5.5の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は発生しませんでした。最も大きな地震は南太平洋トンガ近海で起きたマグニチュード5.9です。

日本時間の9日(水)未明、アフリカ・タンザニアの中央部を震源とするマグニチュード5.5、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは東西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

地震の規模はそれほど大きくないものの震源が浅かったため、震央の近くでは改正メルカリ震度階級でVII(正確な比較はできませんが、日本の震度階級では震度5弱相当)の揺れがあったとみられます。市街地からは離れており、大きな被害はなかったとみられます。

タンザニアは大地溝帯が通っているため、アフリカの中では比較的地震が多く、マグニチード5〜6程度の地震は時々発生しています。今回の震源付近では2月にもマグニチュード5の地震が起きており、2016年9月にヴィクトリア湖の近くで発生したマグニチュード5.9の地震では、大きな被害に見舞われました。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。