アサガオは「立秋の花」!?
今年(2023年)の立秋は8月8日です。二十四節気を「ある一日」ではなく「期間」で考えると、今年の立秋は8月8日~22日。
立秋とは、秋に入ることです。ただし、これは旧暦でのことなので、現代の季節感とはずれがちです。特に近年の夏のように猛暑続きでは、8月上旬を「秋の始まり」と言われても、違和感があるでしょう。
とはいえ、アサガオが盛んに咲くのは、主に8月。となると、立秋と重なるのです。
そうしたことから、「朝顔」は秋の季語となったものと考えられます。
立秋とは、秋に入ることです。ただし、これは旧暦でのことなので、現代の季節感とはずれがちです。特に近年の夏のように猛暑続きでは、8月上旬を「秋の始まり」と言われても、違和感があるでしょう。
とはいえ、アサガオが盛んに咲くのは、主に8月。となると、立秋と重なるのです。
そうしたことから、「朝顔」は秋の季語となったものと考えられます。
『万葉集』に詠まれた朝顔はアサガオじゃない!?
「朝顔」は古くから登場する言葉で、和歌にも詠まれています。
奈良時代の8世紀後半に編纂(へんさん)された日本最古の歌集『万葉集』にも「朝顔」は登場します。
詠み人知らずの歌を一首、紹介しましょう。
〜朝顔は朝露(あさつゆ)負(お)ひて咲くといへど夕影(ゆうかげ)にこそ咲きまさりけり〜
ここで詠まれている「朝顔」は、実は「アサガオ」ではないと考えられています。
アサガオは早朝に花を開き、昼前には花を閉じるため、夕影(夕暮れの日の光)に咲き勝る花はアサガオではないと考えるのが自然でしょう(ただし、交配によって、今は昼過ぎまで咲いているアサガオもあります)。
ここで詠まれている「朝顔」はキキョウやムクゲではないかといわれています。
奈良時代の8世紀後半に編纂(へんさん)された日本最古の歌集『万葉集』にも「朝顔」は登場します。
詠み人知らずの歌を一首、紹介しましょう。
〜朝顔は朝露(あさつゆ)負(お)ひて咲くといへど夕影(ゆうかげ)にこそ咲きまさりけり〜
ここで詠まれている「朝顔」は、実は「アサガオ」ではないと考えられています。
アサガオは早朝に花を開き、昼前には花を閉じるため、夕影(夕暮れの日の光)に咲き勝る花はアサガオではないと考えるのが自然でしょう(ただし、交配によって、今は昼過ぎまで咲いているアサガオもあります)。
ここで詠まれている「朝顔」はキキョウやムクゲではないかといわれています。
秋の初めの美しいアサガオを詠んだ俳句
アサガオを詠んだ俳句も紹介しましょう。
〜朝皃(あさがお)に空美しき日頃かな〜
これは俳人で小説家の高浜虚子(1874~1959)が1900(明治33)年に詠んだ一句です。
アサガオと美しい空のある、立秋のころの日常。さわやかで、ちょっとうらやましくもある光景に思えます。
もう一句、紹介しましょう。
〜あさがほの日々とめどなく咲くはかな〜
これは小説家で劇作家、俳人の久保田万太郎(1889~1963)が詠んだ一句です。
毎朝、せわしなく咲くアサガオ。そして、昼前には花を閉じ、秋が進むと、咲かなくなるはかなさも併せ持つ。
確かに、これがまさにアサガオなのである、という感じもします。
立秋とはいえ、まだまだ暑い日本列島。朝の散歩でアサガオを見かけた際は、咲き誇るアサガオの美しさに元気をもらえそうです。
アサガオを見て、そのエネルギーを受け止めて、一日をスタートしてみるのはいかがでしょうか。
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〜朝皃(あさがお)に空美しき日頃かな〜
これは俳人で小説家の高浜虚子(1874~1959)が1900(明治33)年に詠んだ一句です。
アサガオと美しい空のある、立秋のころの日常。さわやかで、ちょっとうらやましくもある光景に思えます。
もう一句、紹介しましょう。
〜あさがほの日々とめどなく咲くはかな〜
これは小説家で劇作家、俳人の久保田万太郎(1889~1963)が詠んだ一句です。
毎朝、せわしなく咲くアサガオ。そして、昼前には花を閉じ、秋が進むと、咲かなくなるはかなさも併せ持つ。
確かに、これがまさにアサガオなのである、という感じもします。
立秋とはいえ、まだまだ暑い日本列島。朝の散歩でアサガオを見かけた際は、咲き誇るアサガオの美しさに元気をもらえそうです。
アサガオを見て、そのエネルギーを受け止めて、一日をスタートしてみるのはいかがでしょうか。
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参考資料など
『365日の歳時記 下・7月~12月』(編著者/夏生一暁、発行所/PHP研究所)、『散歩で見かける四季の花』(著者/金田一、発行所/日本文芸社)、『俳句の花図鑑』(監修/復本一郎、発行所/成美堂出版)、『鑑賞俳句歳時記 秋』(編著者/山本健吉、発行所/文藝春秋)