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冷やしすぎはNG!? スイカが一番美味しい温度とは

2023/07/26 08:52 ウェザーニュース

大きなスイカが店頭に並ぶ時季になりました。暑い夏には、水分たっぷりの甘いスイカが食べたくなる、という人も多いのではないでしょうか。

ウェザーニュースでは、「スイカが好きか、嫌いか」についてアンケート調査を行いました。結果を見ると、「好き」と答えた人が全体の9割近くを占め、多くの人から支持される人気食材だということがわかりました。
旬を迎えたスイカを冷やして食べるのは、夏の楽しみのひとつです。しかし、ただ冷やせばよいというものではなく、スイカは美味しく感じられる適温があるそうです。詳しい話を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

スイカは体を冷やす

スイカは体を冷やす作用があるとされていますが、なぜでしょうか。

「スイカは90%以上が水分であるため、冷たいスイカを食べると冷たいものを飲んだのと同じように体を冷やす効果があります。

カリウムや、スイカの果汁から発見されたアミノ酸の一種『シトルリン』といった栄養成分が多く含まれており、むくみの解消や利尿作用、老廃物の排出を促すため、高血圧予防にも効果的と言われています。

特にシトルリンには、疲労回復や動脈硬化の予防効果が期待されています。また、赤い果肉には抗酸化作用のあるカロテンとリコピンが含まれています」(吉田さん)

冷たすぎるスイカは甘くない?

スイカには最も甘味を感じられる適正温度があるそうです。

「スイカというと、買ってきたら冷蔵庫でキンキンに冷やして食べる、という方も少なくないかもしれません。しかし、甘味の多い桃やサクランボなどと同様、スイカは冷やし過ぎると甘味を感じにくくなる傾向があります。

一般的にスイカの甘味を最も感じられる温度は10~15℃ぐらいと言われています。これはちょうど川や井戸水ぐらいの温度です。キャンプに行った時に川で冷やしたスイカがすごく美味しかったと感じた方もいらっしゃると思いますが、それはスイカが最も美味しい温度で冷えていたからです」(吉田さん)

美味しいスイカの冷やし方

スイカを自宅で美味しく食べるにはどのように冷やしたらいいでしょうか。

「水温で冷やすと適温になるので、洗い桶や大きなボウルにスイカを入れ、タオルで半分ぐらい包みます。その上から水道水をチョロチョロと流していけば適温に冷えます。
冷蔵庫で冷やす場合は、食べる2時間前を目安に野菜室などに入れて冷やします。

もし冷やし過ぎてしまった場合は、室温で少し置いてから食べるようにしましょう」(吉田さん)

食べる際に少し塩を振ると天然の補水液になり、熱中症予防にも効果があるスイカ。美味しくなる温度に冷やしてたっぷりいただきましょう。

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