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フィリピン・マヨン火山で11日(日)夜に溶岩流を観測 2018年以来

2023/06/12 15:11 ウェザーニュース

フィリピン ルソン島南東部にある火山、マヨン火山の噴火活動が活発になっています。

昨日6月11日(日)夜には山頂火口からの溶岩の流下が確認されました。溶岩流出が観測されたのは2018年1月〜3月の噴火以来、5年ぶりです。

現地当局は火砕流、高温の落石等に警戒するよう呼びかけています。

警戒レベル3を継続

火口付近の溶岩の様子(PHIVOLCS)
フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)は国民に向けて、マヨン山の噴火活動への警戒レベルを0〜5の6段階で設定して発表しています。今年3月からはレベル1の状態でしたが、山頂溶岩ドームからの落石が増加したため6月5日(月)にレベル2へ引き上げられ、6月8日(木)にはレベル3へとさらに引き上げられました。

最新の観測では、マヨン山では溶岩流のほか、山体膨張、地震、肉眼でも見える火映、火山ガス等が観測されていて、警戒レベル3が継続してます。半径6kmの警戒区域内では、溶岩流や火砕流、火砕サージ、高温の落石、土石流(火山泥流、ラハール)等の危険性があります。現地のハザードマップに従い、危険地域へは立ち入らないようにしてください。

また、今後もし火山灰の噴出が多くなると、航空機はエンジンの停止など重大な影響を及ぼすおそれがあるため、上空の飛行を禁止されています。

近年も活発な火山活動

太平洋火山帯に属しているマヨン山は標高2462mの成層火山(別名ルソン富士)です。近代は数年に一度の高い頻度で噴火を繰り返しており、岩質は玄武岩質安山岩でマグマの粘り気が少なく、噴火前の前兆現象なしに突然噴火したこともあります。1814年の噴火では溶岩が周辺の街を埋め尽くし、1200人以上の犠牲者を出しました。

今後火山活動がさらに活発となった場合には、現地住民への影響だけでなく、火山灰の影響で周辺の空港を発着する航空機の経路の変更や欠航などの影響が出ることも想定されます。今後の情報にご注意ください。

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