海面水温の上昇傾向が継続
5月の南米沖・エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は+1.1℃で基準値より高い値となりました。エルニーニョ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の3月の値は+0.3℃で、上昇傾向が続いています。
海洋表層の水温は太平洋赤道域のほぼ全域で平年より高くなりました。また、不活発な状態が続いていた太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年並になり、中部太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)は平年並に弱まりました。
このような太平洋赤道域の状態は、大気にはエルニーニョ現象時の兆候が現れ、海洋はすでにエルニーニョ現象の状態になっていることを示しています。このことからエルニーニョ現象が既に発生しているとみられます。
海洋表層の水温は太平洋赤道域のほぼ全域で平年より高くなりました。また、不活発な状態が続いていた太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年並になり、中部太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)は平年並に弱まりました。
このような太平洋赤道域の状態は、大気にはエルニーニョ現象時の兆候が現れ、海洋はすでにエルニーニョ現象の状態になっていることを示しています。このことからエルニーニョ現象が既に発生しているとみられます。
秋にかけてエルニーニョ現象が継続見込み
実況では太平洋赤道域の中部から東部にみられる海洋表層の暖水が、東部の海面水温が高い状態を維持しています。
また、エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果によると、太平洋赤道域の中部から東部にかけて海洋表層の暖水をさらに強め、エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差が大きくなり、基準値より高い値で推移する可能性が高いと予測しています。
このことから今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)と予想されます。
また、エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果によると、太平洋赤道域の中部から東部にかけて海洋表層の暖水をさらに強め、エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差が大きくなり、基準値より高い値で推移する可能性が高いと予測しています。
このことから今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)と予想されます。
顕著なエルニーニョ現象となる可能性も
10月の海面水温の基準値との差は、高く推移した場合+2.5℃前後に達する予想で、顕著なエルニーニョ現象となる可能性があります。
最近発生したエルニーニョでは2014年夏~2016年春が最大で+3.0℃、1997年春~1998年夏が最大で+3.6℃に達しました。これらのエルニーニョ現象発生期間には、重大な大雨災害が発生しています。
今回も同様に災害が発生するかはわかりませんが、これからの雨のシーズンに向けて備えを進めておくようにしてください。
» この先3か月の長期予報
» 最新のお天気ニュースをアプリで読む
最近発生したエルニーニョでは2014年夏~2016年春が最大で+3.0℃、1997年春~1998年夏が最大で+3.6℃に達しました。これらのエルニーニョ現象発生期間には、重大な大雨災害が発生しています。
今回も同様に災害が発生するかはわかりませんが、これからの雨のシーズンに向けて備えを進めておくようにしてください。
» この先3か月の長期予報
» 最新のお天気ニュースをアプリで読む
参考資料など
気象庁より