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オススメの栄養素や食生活は? 梅雨に備えて今からできる“雨ダル”対策!

2023/05/22 13:57 ウェザーニュース

しとしと雨が降り続く梅雨のことを考えると、今から少し気分が落ち込んだりはしないでしょうか。

「梅雨に苦手意識があったり、雨の日に体調を崩しやすいという人は“雨ダルさん”かもしれない」と、ウェザーニュース気象病顧問アドバイザーで愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生は言います。

梅雨に備えて今からできる“雨ダル”対策について教えていただきましょう。

梅雨は“雨ダル”に注意!?

雨ダルさんとは、天気が崩れるときに、頭痛やめまい、耳鳴り、体のダルさなどの天気痛が出る人のことです。

「天気により体に不調が出る天気痛には、自律神経が関わっています。自律神経は、お休みモードの副交感神経と活動モードの交感神経がバランスを取りながら働くことで、内臓や血圧、ホルモン分泌などのコントロールを行なっています。

雨の日や天気が崩れるときには、気圧や湿度、気温に変化があります。雨ダルさんは、内耳でそれらの情報をキャッチして、脳に伝わることでストレスとなり、自律神経が乱れてしまうのです。

天気痛の症状は人によってさまざまですが、梅雨どきにはひどい眠気やイライラ、やる気が出ないなど、気分の変化となることも多いのです。

問題なのは、天気と不調の関係がわかりにくいために、『気のせい』『甘えてる』と無視して悪化させてしまうことです。心当たりがあるなら、今から梅雨の“雨ダル”に備えておくことです」(佐藤先生)
» 気圧変化·頭痛対策の参考に<天気痛予報>

雨ダル対策に、今から摂りたい栄養素

梅雨に負けないために、気をつけておきたいのは食事だといいます。主食、主菜、副菜のそろった食事で、しっかり栄養補給しましょう。

「バランス良く食べることで、体の機能の調整や維持に欠かせないビタミンやミネラルも補給できます。なかでも積極的に摂りたいのがビタミンB群です。

脳や神経を正常に保つ働きに関わっており、交感神経と副交感神経のバランスを整えるのに役立ちます。うなぎや豚肉、玄米、全粒粉、ピーナツや枝豆などの豆類に豊富に含まれています。

特に神経細胞の機能維持に役立ち自律神経を整えるのに役立つビタミンB12は、アサリやシジミなどの貝類や肉類、のりなどの海藻類などに豊富です」(佐藤先生)

おすすめのミネラルもあるといいます。

「亜鉛やマグネシウム、鉄分は、神経伝達物質の生成に関わるため、不足すると脳の働きが低下して、自律神経にも悪影響が出る可能性があります。

亜鉛は、神経伝達物質のドーパミンの生成を助けます。カキやたらこなど魚介類、肉類、のり、納豆など大豆製品に多く含まれます。

マグネシウムは、アーモンドや大豆製品、そばなどに多く含まれていて、交感神経の興奮を抑えてくれます。

また、貧血気味だと頭が重くなるなど“雨ダル”を起こしやすくなります。血液中のヘモグロビンに欠かせない鉄が不足しないようにしましょう。レバーなど肉類、アサリなどの貝類、大根の葉、小松菜、ほうれん草に多く含まれます」(佐藤先生)

体のリズムを守る

気をつけたいのは栄養素だけではありません。

「雨ダル予防には、何を食べるかだけでなくどのように食べるかも気をつけましょう。朝食からきちんと規則正しく3食とる習慣を守ることが、1日の自律神経のリズムを整えることに役立ちます。

普段から、起床時間を一定にしたり、軽い運動を習慣にする、よい睡眠を取るなど、生活のリズムを作ることも大切です。

生あくびが出る、軽いめまい、かすかな耳鳴り、こめかみが少し痛む、肩や体が重い、など天気痛の予兆があったら、『雨ダルさん体操』をするのもよいでしょう。

耳や首、肩まわりの血行をよくすることで、天気痛の症状改善が期待できます。日課として行えば、雨ダル予防にもなります」(佐藤先生)
ただ、注意していても疲労やストレスが重なるなど、雨ダルになってしまうことはあるといいます。

「なかなか改善しなかったり、症状が辛い場合は専門医への相談をおすすめします。患者さんの体質や症状に合わせて、内耳のむくみを防ぎ、神経の興奮を抑える働きをするめまい薬や、鎮痛薬、漢方薬などが処方されます」(佐藤先生)

沖縄・奄美は5月18日に梅雨入りしました。全国的には例年より少し遅めとの予報が出ています。梅雨を健やかに乗り切るためにも、今から体を整えておきましょう。
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