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ゴム手袋とエタノールを使ったカーペットの「カビ退治法」

2023/05/13 11:32 ウェザーニュース

暦(こよみ)のうえでは立夏を過ぎ、最高気温が25℃を超える夏日になったり、湿気の高まりで蒸し暑さを感じたりする日も多くなりました。一方で朝晩は肌寒く感じる日もあり、日によって気温差の大きい時季でもあります。

そのため、床のカーペットを片付けていない、という人もいるのではないでしょうか。もしくは、簡単に洗濯ができるものではないので、部屋によっては寒暖にかかわらず「一年中敷き放し」というケースも少なくないようです。

しかし、気温と湿気が高くなりつつあるこの時季はカーペットやラグにはカビが生えやすく、注意が必要です。

カーペットやラグのカビ予防法や、カビが生えてしまった際の退治法などについて、全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんに教えて頂きました。

カビにとっての好条件とは?

カビがアレルギーや喘息(ぜんそく)の原因となることは知られており、敷いたままのカーペットにこまめに掃除機をかけているという人も多いと思いますが。それがカビの予防には直結しないのでしょうか。

「気温と湿度が高くなるにつれて、カビは発生しやすくなります。しっかり掃除機をかけたつもりでも、一度発生してしまったカビにはあまり効果がありません。それどころか、掃除機の排気がカビの胞子を巻き散らしてしまう恐れもあるのです。

カーペットは洋服のように、頻繁に漂白剤に浸け置きして洗濯するわけにもいきません。簡単に洗えないにもかかわらず、条件が整いさえすればカーペットはとてもカビが生えやすい場所といえるのです」(鈴木さん)

カビが生えやすい条件を教えてください。

「気温は20~30℃前後、湿度は80%程度がカビにとっての好条件とされています。まさにいま、5月から10月頃にかけてが、この気象条件に当てはまります。

また、カーペットへの食べこぼしなどはカビの『餌(えさ)』になりがちで、さらに発生しやすくなります。集合住宅などでは防音目的でカーペットの上にコルクマットなどを敷きつめている家庭も少なくありませんが、これは特に要注意です。

湿気がこもりやすくなり、食べこぼしをしても気づかなかったりするからです。

単なる汚れや黒ずみだろうと思ってよく見たら、実はカビだったというケースが多いのがカーペットのカビの特徴です。カビは時間が経つとさらに広がる可能性がありますし、落としにくくもなります。

ですからなるべく早く発見し、すぐに退治することが最も重要になります」(鈴木さん)
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ゴム手袋とエタノールスプレーでカビ退治

カーペットにカビを発見した場合、どのような方法で退治したらいいのでしょうか。

「カーペットのカビ退治は、ある程度自分でもできます。

まず初めに、エタノールを用意してください。薬局で販売されているエタノールには、おもに消毒用エタノールと無水エタノールがあります。薄めて使いますからどちらでもかまいません。

併せてスプレー容器を用意してください。手元になければ100円均一ショップで購入できるもので十分です。

消毒用エタノール8:水2の割合で希釈した溶液を作り、容器に入れます。ほかには乾いた雑巾と掃除機、ドライヤーも準備しておきます」(鈴木さん)

いよいよカビを退治します。

「まず、カーペットのごみを取り除きますが、ゴム手袋の利用が効果的です。ゴム手袋をはめて、カーペットをなでるようにこすります。するとゴムの摩擦力と静電気で、ゴミが浮き上がってきます。

ゴミが浮き上がったら、カーペット全体に掃除機をかけます。この際、掃除機の排気でカビの胞子をまき散らさないよう注意してください。掃除機本体を持ち上げて、排気がカーペットに当たらないようにしましょう。

そのうえでカーペットの毛を逆立てるようにして、1往復に5秒程度のペースで掃除機をかけます。ヘッドが浮かないように気をつけながら、ゆっくり丁寧に掃除機をかけるのがコツです。

掃除機をかけ終わったら、カビが生えた箇所に希釈した消毒用エタノールをスプレーします。カーペットの素材によっては脱色してしまうことがあるので、事前に必ず目立たない所で試してみてからスプレーしてください。

カビ部分にエタノールをスプレーしたら、15分程度置いてから乾いた雑巾で拭き取ります。その後、ドライヤーで乾かせば、カビの殺菌は完了です。

ただし、殺菌はできていても、カビの色自体はこれだけでは落とせません。カビによる色シミを落とすには、塩素系漂白剤を薄めてスプレーする必要があります。

その場合、カーペットまで脱色してしまう可能性があります。脱色してもかまわないと自己責任で判断した場合のみ、行うようにしましょう」(鈴木さん)

カビを予防するためには?

カーペットのカビの発生自体を予防するのにいい方法はありますか。

「カビの発生を予防するためには、気温・湿度・餌という3つの条件がそろわないよう心がけることが重要です。カーペットの上に家具などが乗っておらず、すぐにはがせる状態であれば定期的に風に当てるように天日干ししてください。

カーペットの清潔を保つため、掃除機をこまめにかけることはもちろん大切ですが、髪の毛やペットの毛は、掃除機をかけただけではなかなか取り切れません。カーペット用の粘着クリーナーを併用するといいでしょう。

薬局で手軽に購入できる酢酸(さくさん)スプレーも、カビの予防に効果的です。市販の酢酸原液は濃度が30%ありますので、スプレー容器に水を入れて薄め、濃度5%の溶液を作ってください。この酢酸溶液を、掃除機をかけ終わった後のカーペットにスプレーすると、カビの予防になります。

酢酸は揮発性があるので、時間が経てば臭いも気にならなくなりますが、気になる方は好みのエッセンシャルオイルを数滴たらすのもいいでしょう」(鈴木さん)

畳にカーペットを敷くのはNGです。畳にフタをした状態になり、通気が悪くなって湿気が溜まり、畳もカーペットも「カビの巣」になってしまうからだそうです。

5月以降、カビの発生原因となる高温多湿の日々が増えてきます。食べこぼしなどの汚れは放っておかず、その都度きれいに掃除することはもちろん、こまめに掃除機をかけるなどの予防法を日頃から実践していきましょう。
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参考資料など

取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)