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日増しに強まる紫外線だけではない! いま注意すべき肌の天敵とは?

2023/04/25 05:10 ウェザーニュース

にきびやかゆみ、赤みなどが気になる、どうにも肌の調子が悪いということはないでしょうか。春はさまざまな要因で肌が荒れやすい時期。「この時期のケアは大切です!」とアドバイスします。春の肌の天敵と対策について、野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に教えていただきましょう。

4月からは紫外線量が急増

肌荒れや吹き出物などの肌トラブルのほか、いつものスキンケア用品が合わない、チクチクピリピリするなどの症状があれば、肌からの“不調”のサインかもしれません。

「そもそも、顔の皮膚は厚さが1mmにも満たないほど薄くてデリケートなものです。さまざまな要因で肌の健やかさは損なわれてしまいますが、春は特に注意したいものが多くあります」(野村先生)

肌へのダメージが大きいものとして挙げられるのが紫外線です。

ウェザーニュースでは「今年もう日焼け止めを塗っていますか?」というアンケート調査を実施したところ、男性は「年中塗っている」2%、「もう塗っている」が6%だったのに対し、女性はそれぞれ32%、30%とすでに多くの人が紫外線対策を始めているようです。
地上に降り注ぐ紫外線量は4月に急に増えはじめ、5月には夏並みになるといいます。

「急激に強くなる紫外線は、肌にとって大敵です。日焼け止めを適切に使用するなど、肌を守るケアは必須です。

また、今の時期に肌の不調を感じたら、ほかにも注意したいポイントがいくつかあるのです」(野村先生)

紫外線以外の肌の天敵とは?

紫外線の注意も必要ですが、今の時期はストレスによる肌への影響も見逃せないと、野村先生は指摘します。

「新年度に入って約1ヵ月が経過し、本格的になる仕事や学業、また連休前の忙しさで、知らず知らずのうちにストレスを溜めてしまってはいないでしょうか。

新年度に伴う環境の変化により、慣れない生活リズムで体調が悪くなる方も増えてきます。ストレスや疲労は自律神経の乱れにつながり、質のよい睡眠や肌の回復(新陳代謝)の妨げになるのです。

春特有の気象や飛来する微細な物質によって、肌が刺激されるだけでなく、体調不良を感じることもあります。

「今年は春の気温の上昇に加え、寒暖差が大きな影響を与えています。皮膚にとって保湿剤の役割をしている皮脂や汗の分泌が乱れたり、肌の新陳代謝のサイクルの狂いにつながります。

黄砂も強い刺激となります。もちろん、スギやヒノキなどの花粉やほこりも刺激になります。さらに肌のバリア機能が正常に働いていないと、より刺激に敏感になってしまいます。

寒暖差や花粉、黄砂などは、このように肌へ直接的な影響を与えるだけではありません。知らず知らずのうちに体への負担となり、全身の炎症反応が強くなることで、肌荒れのみならず体調の不調を招くのです」(野村先生)

春の肌対策のポイント

肌は、菌やウイルスなどの異物や紫外線などの刺激から、体を守るための大切な“臓器”です。少しでも不調を感じたら、早めに対応しておきたいといいます。

「肌荒れによりバリア機能が壊れると、ますます刺激に弱くなり、体調不良につながる可能性もあるのです。

1年を通してですが、紫外線対策は必須です。マスクをつけるからと日焼け止めをサボってしまう人もいるようですが、きちんと日焼け止めを塗りましょう。

適切なスキンケアは肌を守る基本となります。帰宅したらすぐに洗顔し、肌についたほこりなどを落とましょう。洗顔後は必ず保湿します。

肌の水分量や皮脂の分泌など、冬とは肌の状態も環境も異なります。顔全体に低刺激性の化粧水をたっぷり使用し、かさついている部分に乳液やクリームを部分使いするといいでしょう。

体の中からのアプローチも忘れずに。仕事や学校の忙しさや連休の準備などで、気づかぬうちにストレスや疲労がたまっているかもしれません。あまり頑張りすぎないで、時々肩の力を抜いてホッとリラックスすることも大切です。

肌の調子がおかしいと感じたら、体からのサインだと考え、生活リズムや食事の栄養バランスなどを見直してみることをおすすめします。皮膚は体調のバロメーターです」(野村先生)

連休は休息、リフレッシュの機会と考えるのもいいかもしれません。適切なケアで、健やかな肌を守っていきましょう。

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