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「絹さや」と「スナップえんどう」って何が違う? 美味しいものを見分けるコツ

2023/03/17 11:46 ウェザーニュース

緑鮮やかでさやが薄い「絹さやえんどう」やぽってりとしたさやが特徴の「スナップえんどう」が出回り始めました。茹でても炒めても柔らかで甘味があり、鮮やかな緑色は料理を美味しく華やかに見せてくれます。

この絹さやとスナップえんどう、見た目が違うだけではないといいます。その違いと美味しさの見分け方を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

絹さやもスナップえんどうも「さやえんどう」

「『絹さや』も『スナップえんどう』もどちらも同じ『さやえんどう』の仲間です。

さやえんどうの中でもさやが薄く、中の豆ができたばかりでほとんど入っていないのが絹さや、さやに厚みがあり、未熟であるものの豆が入っていてさやと豆を一緒に食べるのがスナップえんどうです」(吉田さん)

スナップえんどうは「スナックえんどう」と呼ばれることもありますが、種類は同じだそうです。

見た目も違うが味も違う

同じさやえんどうでも種類が異なる絹さやとスナップえんどう。具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

「絹さやの名前の由来は、若いさやの擦(す)れる音が、衣擦(きぬず)れの音に似ていることからきたとも、さやの柔らかさが絹の手触りにも似ているからとも言われています。

その名の通り、しなやかな手触りとさやの薄さが特徴です。さやの食感と、スナップえんどうほどの甘みはありませんが、若々しいさわやかな味が独特です。

一方、スナップえんどうは豆が熟してもさやごと食べられるほど柔らく、グリーンピースの甘みと、さやえんどう独特のシャキッとした食感が一緒に味わえます。豆が入ったふっくらした見た目とさやの厚みが特徴です」(吉田さん)

美味しいものを見分けるには!?

さやえんどうの旬の時期ですが、絹さやとスナップえんどうを購入するときに美味しいものを見分けるコツはありますか?

「絹さやは、さやの色が緑鮮やかでツヤとハリがあり、途中で折れたりしていないもの、また豆が目立たないものを選んでください。さやの先端にある小さいひげが、ピンと張っていて白っぽい色をしているものが新鮮です。

スナップえんどうは、豆の甘さが魅力の一つなので、豆が端から端まで詰まっていてふっくらした形のもの、さやにハリがあるもの選びましょう。

さらに両者に共通しているのですが、さやの付け根にあるガクがいきいきとして、鮮やかな緑色のもの、さやに傷がなく、茶色などの変色がないものが新鮮です。

なお、スナップえんどうはある程度成熟してから収穫するため、絹さやよりスジがしっかりして太くなっています。必ずスジを取ってから調理するようにしましょう」(吉田さん)

さやえんどうは、緑黄色野菜で栄養価がとても高く、カロテン、ビタミンC、食物繊維が豊富に含まれています。また、豆部分にはビタミンB1やたんぱく質、体の成長や修復に役立つと言われる、必須アミノ酸のリジンも含まれています。

見た目も春らしさを感じさせる絹さやとスナップえんどうは、加熱しても水分が出にくいのでお弁当にも向いています。美味しく調理してぜひ春を感じてみましょう。
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