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週刊地震情報 2023.3.12 3.11の早朝 関東と北海道で立て続けに地震が発生

2023/03/12 10:13 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週に比べると少ない水準です。関東周辺での地震がやや目立っています。

震度3以上の地震は3回あり、そのうち北海道・日高地方の地震と千葉県北西部の地震は、3月11日(土)の早朝、わずか1分の間隔で発生しました。(3月6日~3月12日10時の集計)

国内:北海道・日高地方で最大震度4の地震

日高地方東部の地震
11日(土)5時12分頃、北海道・日高地方東部を震源とするマグニチュード4.8、深さ約60kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道浦河町で最大震度4、北海道から東北北部で震度1〜2を観測しています。

地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。日高地方東部を震源とする震度4以上の地震は昨年3月以来、約1年ぶりです。

日高地方は知られている活断層はなく、陸域の地震も沈み込む太平洋プレートに関連するものが多くなっています。1931年には今回の震源の近くでマグニチュード6.8の強い地震が起きた記録があります。

国内:北海道の地震の1分後に関東で震度3

千葉県北西部の地震
北海道の地震から1分後の11日(土)5時13分頃、千葉県北西部を震源とするマグニチュード4.2、深さ約70kmと推定される地震が発生しました。この地震で東京都中央区で最大震度3、関東のほぼ全域で震度1〜2を観測しています。

地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、横ずれ成分を含んでいると解析されています。千葉県北西部を震源とする震度3以上の地震は、昨年12月以来、3か月ぶりです。

千葉県北西部の深さ70km付近は地震が多く、最近では2021年にマグニチュード5.9、最大震度5強を観測する地震が発生。マグニチュード6以上の地震も度々起きています。

違う場所で立て続けに震度3以上の地震が起きることは時々あり、昨年10月10日には十勝沖の23分後に宮城県沖でも発生。2020年2月12日には胆振地方中東部の地震から1分経たずに福島県沖でも発生しました。

世界:フィリピン・ミンダナオ島でM6.0

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しました。最も大きな地震はフィリピンとパプアニューギニアでそれぞれ発生したマグニチュード6.0です。

日本時間の7日(火)の午後、フィリピン・ミンダナオ島を震源とするマグニチュード6.0、深さ約39kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

陸域の地震だったため、震央周辺では改正メルカリ震度階級でVI、日本の震度階級では震度4に相当する揺れがあったとみられます。揺れ自体がそれほど大きくなかったことや、震央が山間部だったことで、目立った被害は出ていない模様です。

フィリピン海プレートが沈み込んでいる影響で、ミンダナオ島の東部ではしばしがマグニチュード6クラスの地震が起きています。2001年には沖合の近い所でマグニチュード7.5の地震が発生しました。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。