facebook line twitter mail

今季最強寒波で大雪に最大限の警戒 太平洋側も積雪・凍結に注意

2023/01/23 16:42 ウェザーニュース

明日24日(火)からはこの冬一番、また近年でも最強レベルの寒波が襲来します。日本海側は大雪や暴風雪に最大限の警戒が必要です。

大阪や名古屋など、太平洋側の都市部でも雪の積もるところがあり、生活に影響が出るおそれがあります。

近年にはない強さの寒気

明日は低気圧が発達しながら東へ進み、日本付近は冬型の気圧配置が強まります。午後には北海道だけでなく、九州にも大雪の目安とされる上空1500m付近で−12℃以下の寒気が流れ込みはじめる予想です。

寒気は明日の夜から明後日25日(水)の日中にかけて最も南下する見込みで、25日(水)の朝には−12℃のラインが西日本や東日本の南岸にあるとみています。

九州や中国地方に流れ込む寒気は、普段なら北日本を覆うような強さのものです。西日本の高層観測(850hPa)で−15℃以下が観測されれば、2016年1月以来で、近年にはない強さの寒気と言えます。

また、茨城県つくば市館野でも−15℃以下になれば観測史上最も低い気温となります。さらに高い所、上空5000m付近では−42℃以下の寒気が北陸付近まで南下し、大気の状態が非常に不安定になって雪雲が発達する見込みです。

北陸から山陰は短時間で積雪急増

26日(木)朝までの積雪予想
上空5000m付近を覆う寒気の中心の南側にJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が形成され、明日の午後は北陸から山陰にかけての日本海側を南下します。周辺でには活発な雪雲が流れ込み、短期間で一気に積雪が増加する予想です。

明後日26日(木)の朝までに新たに積もる雪の量は北陸の山沿いが最も雪が多くなるとみられ、1日で100cm前後の雪が降るとみられます。近畿北部や山陰でも50cm以上と、近年ではなかったような大雪となる予想です。広い範囲で鉄道の運転見合わせや道路の通行止めなど、移動ができなくなって物流も止まってしまうことが考えられます。事前の買い出しや移動など、対策は今日のうちに行い、明日午後以降の不要な外出は控えてください。
» 大雪ピンポイント影響予測(会員向け)

太平洋側も積雪や凍結のおそれ

24日(火)~26日(木)の天気と気温
上空の寒気と日本海の海面水温との差が大きく大気の状態が非常に不安定になるため、太平洋側にも発達した雪雲が流れ込みやすくなります。

九州は鹿児島など南部にも雪雲が広がり、山陽や四国、関西、濃尾平野周辺でも雪が強まるおそれがあります。太平洋側の都市部でも雪の積もるところがあるため、十分に注意してください。車の運転は冬タイヤの装着が欠かせません。

関東平野も明日の夜は雲が発達して、雪の降る可能性があります。

また、25日(水)・26日(木)の朝は冷え込みが非常に強まり、内陸部を中心に氷点下の冷え込みになって水道管や路面が凍結する可能性があります。東京都心や大阪、名古屋でも−2℃前後まで気温が下がる見込みです。対策は早めに行い、こまめに最新の情報をご確認ください。
» ピンポイント天気予報をアプリで見る» ピンポイント天気予報